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デュエルと勝敗
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「それじゃあ、今日は帰ったらゲツガ君の入団記念に二人だけで祝おうよ。どうせ、制服なんて、メールに添付されて送られてくるから」

「何か、メールで服を渡すって適当だな……。まあ、取りに行かなくていいからいっか。じゃあ帰るか、ユキ」

「うん。負けたから一個だけ言うこと聞いてもらおうかなー」

「……恥ずかしいこと以外だったらいいぞ」

「じゃあねー……私のこと、先輩を慕う感じに言ってみて」

「なんだ。そんなことか……わかりました、ユキ先輩。これからともに頑張って攻略しましょう」

「……ぷっ……ぷはははははは!!」

 ユキはそれを聞くと笑い出した。

「ゲツガ君がそんなのやっぱり似合わないよ!やっぱりゲツガ君は敬語を使わないほうがいいかな」

「笑うとかひでえな……まあ、俺は敬語なんて滅多に使わないし、自分でも使ったような記憶はないからな」

「そうだよねー。じゃあ、帰ろうか」

「そうだな」

 そう言って歩こうとするとユキはコートの袖を握ってくる。

「ゲツガ君……手……握って帰ってもいい?」

「いいぞ、って言うか勝手に握ってきても良かったんだぞ?」

「でもなんか、恥ずかしくて……」

「キスするよりはぜんぜんだろ?」

「ゲツガ君は少し、恋愛に対して羞恥心をもったほうがいいと思うよ!」

 そう言ってユキは、俺の手を握る。そして、他愛のない会話をしながら自分たちの家へと帰っていった。
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