ペルソナ3
1834話
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ともあれ、ゆかりにその辺りの事情は分からなかったのか、踏みつけでシャドウを倒した真田を見て若干引いていた。
「あー……岳羽。一応アキをフォローしておくが、アキはああいう風に低い位置にいる相手を攻撃する手段を持っていないんだ。まぁ、ペルソナを使えば、どうにかなったとは思うがな」
友人をフォローしようと、荒垣がそう告げる。
それでゆかりも納得したのか、引いた表情は収まっていた。
「ペルソナ、召喚するには何だか精神力? 魔力とは違う感じのが消費されている気がしますしね。もう倒せる状況でペルソナを召喚しないのは納得です」
そういうものなのか、取りあえず納得したらしい。
「真田、お前がボクシング選手として強くなりたいのなら、今のまま訓練を積み重ねればいい。だが、シャドウのような存在とも戦うつもりであれば、もっと他の攻撃手段も得た方がいいだろうな。今みたいな時とか」
「そうだな。その辺りは前から気になっていたところだ。何か考えてみる」
予想外に素直に俺の言葉に頷いた真田。
だが、実際その辺りは気になっていたのだろう。
何しろ、最弱のシャドウと言われている臆病のマーヤは、スライムの如き形をしている。
地面を這いながら移動してくるのだ。
真田もタルタロスの4階までは挑戦していたらしいから、当然のように臆病のマーヤと戦った事も多いだろう。
そう考えれば、やっぱり前々から思うところがあったとしてもおかしくはない。
「ともあれ、シャドウも倒したし先に進むぞ」
その言葉には誰も不満はなく、そのまま通路を進んでいく。
そうして何度か現れるシャドウを倒したり、宝箱から何かの飲み物のような物を見つけたりとしている間に、やがて階段を見つける。
「……階段、だな」
「ああ」
真田の呟きに荒垣が同意した。
真田の声にどこか間の抜けた色があるように感じたのは、きっと俺の気のせいではないだろう。
恐らく、真田は自分達で階段を見つけることは出来ないとでも思っていたのではないだろうか。
ここがタルタロスである以上、こうして動き回れば階段を見つけるのは当然だと思うが。
まぁ、この程度の広さであればともかく、もっとフロアが巨大になったりすれば、階段を見つけるのも難しくなる筈だ。
マッピングとか、そういう事をするか……最悪、俺の切り札のスライムを使って一気にその階層全てを探索してしまうという方法もある。
もっとも、それはあくまでももっと広くなってからの話だ。
今はその辺りを考える必要はないだろう。
「さて、どうする? 16階に向かうか? 14階が小ボスの階層だったし、16階に小ボスがいるという事はないと思う。……勿論、絶対とは言えないが」
5階層ずつに小ボスが
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