ペルソナ3
1834話
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のは、既にお馴染みの風の刃。
その風の刃は真田の頬に一筋の傷を付けるも、結局はそれだけで終わってしまう。
そうしてシャドウの間近まで迫った真田は、空中に浮かんでいるシャドウに向けて拳を振るう。
この時、シャドウにとって不運だったのは、丁度浮かんでいるのが真田の顔面とほぼ同じ高さだった事だろう。
シャドウに明確な知性……戦術を考える事の出来る頭があるのであれば、真田の拳が届かない程度の高さにまで上がって、そこから矢を射り、魔法を使っていれば一方的に攻撃出来たのだから。
……まぁ、実際そんな戦闘の流れになれば、真田もペルソナを使うなり、ゆかりに戦闘を任せるなりといった事をしただろうが。
そうなれば結局のところ結果としては同じになってしまっていただろう。
「うおおおおっ!」
そんな雄叫びの声と共に振るわれた拳は、見事にペルソナの胴体に命中する。
地に足を付けて歩いているタイプのシャドウであれば、多少は踏ん張る事も出来たのだろう。
だが、残念ながらこのシャドウは空中を飛んでいるタイプだ。
そうである以上、真田の一撃を食らって空中で耐えられる筈もなく、そのままタルタロスの壁にぶつかって、床に落ちる。
そうして床に倒れたシャドウとの距離を詰めた真田は、そのまま何度もシャドウを踏みつけ、最終的にシャドウは死んで消える。……まぁ、シャドウに死ぬという表現が相応しいかどうかは微妙なところだが。
実際、俺がシャドウを倒してもステータスの撃墜の数値は上がらないのだから。
基本的にこの数値は命のある者を殺せば数値が上がる。
その数値が上がらない以上、シャドウには恐らく命の類は存在しない。
どちらかと言えば、夢や幻影とかそっちに近い……んだろう。
シャドウの行動や、何より死んだ時に消えていく様子からロボットの類ではないのは確実だが。
ともあれ……シャドウを倒した真田だったが、とてもではないがスマートな倒し方とは言えないだろう。
踏みつけ、いわゆるヤクザキックとかそういう風に言われている攻撃方法で倒したのだから当然だけど。
もっとも、真田の戦闘の基本はボクシングだ。
真田の胴体くらいの位置にいる敵ならまだしも、地面に倒れている相手を攻撃する手段はボクシングにはない。……いや、俺はボクシングにそこまで詳しくないので、もしかしたら地面に寝っ転がっている相手を攻撃するパンチとかもあるのかもしれないが。
ただ、以前何かでプロレス選手とボクシング選手の異種格闘技戦が行われた際に、プロレスの選手がリングの上で寝っ転がって、結果としてボクシング選手は何も出来なかった……というのを見たか聞いたかした事があるので、やっぱり地面に寝っ転がっている相手を攻撃する手段はないのかもしれないが。
「うわぁ……」
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