ペルソナ3
1834話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
達から話を聞いている荒垣は、表面上は特に表情を変えていない。
「俺と互角に渡り合えるシャドウだよ。かなり強力な奴だ。以前下の階で遭遇した事がある。とてもじゃないが、下の階にいるような奴じゃなかったよ。少なくても、ここで遭遇したシャドウとは比べものにならないくらいには強かったな」
「ほう」
俺の言葉に興味深そうな声を漏らしたのは、当然のように真田だ。
真田にとって、それだけ強力なシャドウというのは、会ってみたい……いや、戦ってみたい存在なのだろう。
だが、もしあのような存在と遭遇したら、まず間違いなく真田は死ぬだろう。
桐条や荒垣、ゆかりといった面々も、まず勝ち目はない。
……いや、ここであのシャドウについて考えるのは、下手をすればフラグになりかねない。
これ以上は止めておいた方がいい、か。
そんな風に考えながら、俺は話が一段落したのを確認すると再びタルタロスの通路を歩き始める。
他の面々もそんな俺に置いていかれてはたまらないと、後に続く。
そこから歩いて進み10分程……再びシャドウの気配を察知する。
「どうやら、敵だな」
「っ!? またあの大量のシャドウか? それとも、アルマーが言っていた、死神?」
緊張した、それでいながら何かを期待しつつ尋ねてくる真田だったが、俺はそれに首を横に振る。
「いや、どっちでもない。普通のシャドウだ。……真田、戦ってみるか? 相手は1匹だし、お前だけで戦ってみても、いざとなれば手助け出来ると思うが」
もっとも、最初に遭遇したようなカブトムシ型のシャドウみたいに、外殻を持っていて打撃に対して強いシャドウだったりすれば、話は別だが。
「やる! やってみる!」
そう言い、真田は革グローブに包まれた拳を握りしめる。
うん、やる気は十分だな。これなら、シャドウを相手にしても何とでも出来るか?
まぁ、もし危なかったらさっきも口にしたように、助ければいいだけだ。
幸い……というのもどうかと思うけど、ショートボウを持つゆかりにとって、援護の練習をするにも丁度いいし。
「そうか。じゃあ、任せる。……来るぞ」
その言葉と共に、T字路になっている右側から1匹のシャドウが姿を現す。
丁度俺がさっき纏めて戦ったシャドウの中にいた、キューピット型のシャドウ。
シャドウもこちらを認識したのだろう。矢を番えて弓を引く。
そんなシャドウに対し、真田は一気に前に出る。
それでいながらジグザクに動いているのは、矢の狙いを定めさせない為か。
実際、シャドウもそんな真田を前にして、矢を射る事が出来ずにいた。
そうして矢だけでは真田に対処出来ないと判断したのだろう。シャドウは矢を射ながら、口を開く。
「ガル」
放たれた
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ