第2章
戦闘校舎のフェニックス
第17話 喧嘩、売ります!
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──したが、突如、イッセーが背後から何者かによって殴り倒されていた!
「イッセェェッ!」
「貴様って奴はぁぁッ!」
犯人は松田だった。その隣には元浜。二人とも何やら激しく憤怒の表情をしていた。
「な、何? 朝から過激だねぇ、キミたち?」
そして、当のイッセーも心当たりがあるのか、殴られたことに怒らず、ただ苦笑し、とぼけながら尋ねる。
「ふざけんなっ! 何がミルたんだ! どう見ても格闘家の強敵じゃねぇかぁぁぁっ!」
「しかも、なんでゴスロリ着てんだっ!? 最終兵器かぁぁっ!?」
ああ、そういうことか。
先日、イッセーに女子を紹介してくれと二人にせがまれたときに紹介した人物がそのミルたんだ。その容姿は筋骨隆々の体に魔法少女の格好と正直なんとも言えない人物なのだ。女子と紹介されてそんなのと会わされれば、二人じゃなくても怒って当然か。
「ほら、魔女っ子に憧れてるかわいい漢の娘だったろ?」
「男と合コンできるかぁぁぁっ!」
「しかも、女装した連中が集まる地獄の集会だったぞぉぉぉっ!」
「怖かったよぉぉぉぉっ!? 死ぬかと思ったんだぞ、この野郎っ!」
その光景を思い出したのか、二人は涙を流してお互いに抱きつきながら震えていた。
よっぽど、恐怖を感じる集まりだったみたいだな。
「魔法世界について延々と語られたんだぞ! なんだよ、『魔法世界セラビニア』ってよぉぉっ!? そんなの俺知らねぇよぉぉぉぉっ!」
「俺なんて、邪悪な生物『ダークリーチャー』に出くわしたときの対処法なんて習ったよ・・・・・・。死海から抽出した塩と夜中しか咲かない月見草を焼いて潰して粉にして作る特殊なアイテムで退けるらしいぞ・・・・・・。どう考えてもミルたんの正拳突きのほうが効果的だと思うんだ・・・・・・」
叫ぶ松田と呟く元浜は恨み節を叫び、呟きながらイッセーに迫る。
「う、うぎゃあああああああああああっ!?」
次の瞬間、イッセーは二人にぼこぼこにされたのだった。
―○●○―
「婚約騒動?」
放課後、オカ研がある旧校舎への道を歩きながら、改めてイッセーに部長の悩みに関する俺の推察を話していた。
「たぶん、部長は家族からどっかの御家の貴族との婚約を迫られているんだろう」
貴族社会じゃ普通のことだし、そうじゃなくても、現代社会でもとある一部分ではさまざまな理由で政略結婚なんてよくあることだからな。
「で、部長はそれをいやがっている。だから、昨夜のようなことをして強引にでも破談にしようとしたんだろう」
それぐらい、切羽詰まっていて、焦っているんだろう。
「もっとも、これはあくまで俺の推察だ。必ずしもそうとは限
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