99部分:第九話 陳宮、呂布と会うのことその九
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第九話 陳宮、呂布と会うのことその九
「畜生、飯を分けてくれって言ったから断ったら!」
「暴れるなんてよ!」
「何て奴等だ!」
「御前等何様だってんだ!」
「そのケチな性分許さないけ!」
アースクエイクと不知火幻庵であった。二人はその吝嗇な村人達に対して激怒したのだ。それでその鎖鎌や爪で暴れているのだ。
「こんな村よ!」
「皆殺しにしてやるけ!」
言いながら家を壊し村人達を吹き飛ばしていく。幸い今のところ怪我人はいない。しかしであった。
「待つ」
呂布が出て来て言うのだった。
「御前達やり過ぎ」
「むっ!?」
「御前は何者だけ?」
呂布は二人を呼び止めた。そのうえでの言葉だった。
「気持ちはわかるが御前達やり過ぎ」
「何だよ手前はよ」
「わし等を止めるのけ?」
「そう」
その通りだというのである。
「御前達暴れるの止める。食べ物はやるから村を出る」
「おいおい、そういう訳にはいかねえんだろ」
「わし等もこの連中は許せないけ。もうこうなったらとことんまでやるけ」
「それでも止める」
やり取りは平行線だった。
「暴れるのよくない」
「意地でもっていうのかよ」
「では主が相手になるけ?」
「暴れるというのなら」
そうだと返すのだった。
「容赦はしない」
「へっ、そうかよ」
「なら容赦はしないけ!」
こう言ってであった。二人で呂布に襲い掛かる。ここで陳宮が呂布に対して叫んだ。
「恋殿、まずは跳んで下さい!」
「跳ぶ」
「あの爪の男何か吐くつもりですぞ!」
幻庵の動きを見ての言葉だった。
「それを受けたらまずいですぞ!」
「わかった」
それを受けてだった。すぐに跳んだ。するとすぐに彼女がそれまでいた場所に紫の不気味な霧が吐かれたのである。危ういところだった。
「助かった。後は」
もう呂布の独壇場だった。そのまま急降下し方天戟を上から幻庵に突き出した。それで右腕と左足にダメージを与えたのである。
「けっ!?」
「これで動けない」
幻庵を動けなくしてそうしてだった。
次はアースクエイクだった。彼に関しては。
「足ですぞ!」
「足」
「巨体故に足元が弱い!そこですぞ!」
「それなら」
戟を右から左に払った。その風圧だけで倒れてしまったアースクエイクだった。
「おっ!?」
「勝負あった」
これで終わりであった。
「恋の勝ち」
「む、無茶苦茶強いけ」
「何だってんだよ」
「恋の勝利じゃない」
倒れる二人と周りにいる村人達への言葉だ。
「陳宮の勝利」
「えっ、陳宮!?」
「陳宮っていうと」
「そう、この陳宮」
彼女を見ながらの説明である。
「この陳宮が恋を勝たせてくれた」
「あっ、御前そういえば」
「あの
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