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レインボークラウン
第四百七十二話

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               第四百七十二話  梨花と美樹は
 梨花は土、美樹は風の魔法が得意であるがそれぞれ属性が違う魔法も使ってみた。梨花は風、美樹は土のだ。
 しかし二人共それを使ってもだ。
「私達はね」
「特によ」
「苦手意識ないわ」
「別にね」
「そうなの?何かあたしはね」
 華奈子は二人の返事を聞いて難しい顔になって応えた。
「どうにもね」
「水の魔法への苦手意識が強くて」
「それでなの」
「今とにかく使って使ってで」
 そうしてというのだ。
「慣れる様にしてるけれど中々ね」
「私が見てもいけてるわよ」
 上手だとだ、美樹は華奈子に答えた。
「いや、本当にね」
「美樹ちゃんもそう言うのね」
「普通に使えてるじゃない」
「水芸も出来てるし」
 梨花も華奈子に話した、先程華奈子は水芸を無事にしてみせたのだ。梨花もそれを見て華奈子に言うのだ。
「問題ないわよ」
「苦手意識だけがあって」
 どうしてもとだ、また言った華奈子だった。
「あたしの中でそれが消えてないだけなのね」
「そうじゃないかしら」
「華奈子ちゃん自身の問題ね」
「それをどうするかはね」
「華奈子ちゃんでどうこうするしかないんじゃ」
「やっぱり何度も何度もやっていって」
 水の魔法をとだ、華奈子は話した。
「慣れるしかないの」
「というかかなり強烈な苦手意識ね」
 梨花は華奈子の言葉と表情から述べた。
「華奈子ちゃんの水の魔法へのそれは」
「そうね、あまりにも強くて」
 それでとだ、美樹も言う。
「簡単に消えない苦手意識かも。けれどね」
「今田先生が言ってたわね」
「ええ、どんなことでも何度も何度もしていると普通に出来る様になるって」 
 実際に今田先生は生徒達にこうも話している、そうして出来ないことも何時かは出来る様になると教えているのだ。
「だからね」
「結局は何度もしていくことね」
「そういうことね、出来てるって言われていても」
 それでもというのだ。
「あたしとしてはなのよね」
「じゃあ早く慣れましょう」
「何度もしていってね」
 華奈子は今回も自ら言った、結局結論はそれしかないと思いつつ。


第四百七十二話   完


                     2017・8・14
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