暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十九話 アイデンティティ
[4/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
無限に広がる世界の、無限の可能性。
ほら、あるじゃないか。
俺が伸ばせる可能性が、こんなにも。
だから足掻く。
手を伸ばす。
空へ。
俺が目指すべき、新たな頂きへ。
そのために、燃やせ。
湧き上がる無限の想いを燃料に、情熱を、もっと強く!
その想いが、俺を更に一歩、新たな場所へ踏み込ませてくれる。
できないはずがない。
どれだけの理不尽と言う運命を突きつけられてもなお、刀を振り続けていた俺だからこそ。
確かに、天才と凡人じゃ運命に差が出るだろう。
だけど、それ以上に『想い』がなければ踏み出すことすらできないんだ。
想いは、別に理屈っぽくある必要はない。
誰かを納得させる文言を並べなくたっていい。
誰かに否定されても構わない。
エゴでいいんだ。
たとえ、どれだけ大切なものを失っていったとしても。
たとえ、立ち上がることもできないほど苦しくても。
たとえ、思い出したくもないほど大きな敗北をした悔しさがあっても。
全てを背負っても、立ち向かおうとし続ける強い想い。
それがあるならば、きっとできるはずだ。
神様が定めた運命だって、切り伏せてその先へ行けるはずだ。
だから、踏み出せ。
さぁ、行こう!
溢れて、爆発しそうな膨大な想いを力に変えて。
たとえどれだけ深い海の底に堕ちたとしても。
空へ羽ばたく翼が折れてしまっても。
這い上がってみせよう。
空へ羽ばたいてみせよう。
どこまでも。
果てを超えて、更なる果てへ。
これからも。
いつまでも。
右手で握り締めているはずの、相棒と共に!
「いくぞ――――アマネぇえええええ!!」
瞬間、全身から湧き出た膨大な量の魔力が、俺の全身を縛り付けた運命の鎖を引きちぎり、破壊して、
天まで続く、黒き光で海底を照らした。
*****
「え……っ!?」
「っ!?」
「な……っ!?」
「うそ……っ!?」
モニターの光景が変わった瞬間、少女たちは驚きの声を上げた。
画面を覆い尽くしていた黒炎が晴れると、二人がいたはずの建物は完全に崩壊し、その姿を失っていた。
しかし海底から空にかけて真っ直ぐに、黒き光が伸びていた。
それは闇のように暗いものではなく、夜のようにどこか明るいような黒。
恐怖よりも安心感のある黒い光。
それを出せるのは、彼しかいない。
少女達の想像通り、光の中から彼は現れた。
小伊坂 黒鐘。
海底に沈んだ彼は、自らの
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ