ペルソナ3
1833話
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ソナと比べても色々と特殊な姿をしている。
真田のペルソナは、多少外見に違和感はあっても、普通の人型でしかない。
それを考えれば、イオの特殊性は明らかだった。
ともあれ、イオから放たれたガルはカブトムシ型のシャドウに命中し……次の瞬間、カブトムシ型のシャドウは思い切り体勢を崩して地面に転ぶ。
これは、ガル系が弱点なのか?
「真田、行け!」
「分かってる!」
俺の言葉に真田は即座に頷き、床に転んだカブトムシ型のシャドウに殴りかかる。
背中を守る外殻は固く、真田の一撃でも殆ど効果はなかった。
だが……下の部分、腹の部分はどうだ?
その答えは、拳を振るった真田の表情が獰猛な笑みを浮かべていたのを見れば、明らかだろう。
「ゆかり!」
既に準備は整えていたのだろう。
俺が声を掛けると同時に、ゆかりの射った矢は真っ直ぐにカブトムシ型のシャドウの腹に突き刺さる。
「私も、行かせて貰う!」
レイピアを手に、桐条も一気に前に出る。
その突きはそれなりに鋭いもので、カブトムシのシャドウの腹部を貫く。
そうして3人が一気にシャドウを攻撃していき……
「お前はいいのか?」
そんな3人を黙って見ている荒垣に尋ねる。
だが、荒垣はそんな俺の言葉に問題はないと言わんばかりに頷いた。
「ああ。俺は元々戦闘要員としてここにいる訳じゃねえしな」
じゃあ、何でここにいるんだと言えば、恐らく荒垣は俺が連れてきたからだと言うだろう。
まぁ、実際それは間違っていないのだが。
もっとも、俺が最初荒垣を連れてきたのは、あくまでもアドバイザー的な役割を期待しての事だ。
そして荒垣も、その役割に納得して同行していた。
……もっとも、それを明確に聞けば絶対にそうだとは言わないだろうが。
荒垣は実際には面倒見のいい性格をしているのだが、それを表に出すことは滅多にないしな。
「そうか。まぁ、荒垣がそれでいいのならこっちも構わないさ。……ほら、それより戦闘が終わったみたいだぞ」
初めて遭遇したカブトムシ型のシャドウだったが、真田との戦闘ではいいところを見せたものの、次に出てきたゆかりには文字通りの意味で手も足もでなかったな。
ガルに弱いというのは、カブトムシ型のシャドウにとっては致命的ではあった。
真田と桐条のペルソナがどんな属性の魔法を使うのかは分からないが、俺達のパーティはゆかりのイオ、俺の炎という点で2つの属性攻撃を得意としている。
実際には俺にはまだ影の魔法もあるのだが……このペルソナ世界の魔法に影という属性の魔法があるのかどうかは、分からない。
ともあれ、弱点が風と火以外であれば、あのカブトムシ型のシャドウもその実力を十分に発揮出来たのだろう。
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