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転生も転移もしていない私が何故ファンタジーの世界で魔王と呼ばれる事になったのか。
ネコミミと劣化竜
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ぉ!!」
「逃げっ……待たんかっ! 何故こっちに走ってくるのだ!?」
「そっちに走らねば邑人が狙われるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「だからと言って我々を巻き込むのはどうなのだぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「煩いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ! そんな所に居る方が悪いんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
何と言う理不尽な事を言うのだこの女は!? 良く見れば大層な鎧を着込んでいるにも関わらず凄まじいスピードで走ってくる!? それだけ動けるならもっとトカゲを引き付けるなりなんなり出来るだろぅ!? 何故わざわざこっちに走ってくるのだ!?
「魔王様ぁぁぁぁぁぁぁぁお慈悲をーーーー!」
「無理を言うなっ! 私に何をしろと言うのだ少女よっ!」
「まっ、魔法でっ、魔王様の魔法でぇーーーーー!」
『メインモニター、戦闘モードを機動します』
「こんな時にゲーム染みたセリフを吐くんじゃなぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
『いやそこは雰囲気と言うか、言っとかないといけないかなぁって、で、取り敢えず戦闘に必要なデータを適当に視界へ表示をさせて貰ったから』
「この変な枠とか数字はお前の仕業かっ! 何だこれはーーーー!」
『君の電脳が感知している周辺魔素の濃度に、そこから逆算した現在物理干渉可能な予測範囲、後は君のマントの強度を数値化してみたよ』
「マント強度って何だ!? 何でそんな無駄な数値を表示してるんだっ! って言うか物理干渉ぅ!? それは何だぁぁぁぁ!」
『そこの女の子が言ってる魔法、要するに君が魔素に干渉可能な範囲だね、昨日試したアレから予想したデータだから多少ズレはあるだろうけど、最低その範囲は物理干渉は可能という予測をそこに映し出してみたんだ』
昨日のアレ? それはあの火球の事か? アレが使えるのか? て待て待て……アレはどうやった? 確か……そう、指パッチン! 指パッチンだ!
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ! 指パッチンんんんんんんん!」
出た! 火球! って言うかおいぃ昨日のよりもデカくはないかこれぇ!? 表示の予想範囲を遙かに越えてるではないかっ、ぬぉぉぉ熱で下半身を覆う白衣が燃え尽きるぅ!?
「あっつぅ!? アチチチチチチ何ーーーーー!? 何なのぉぉぉぉこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
ヤバい! 勢いがあり過ぎて女騎士が吹っ飛んでったぞ!! てか爆発した!? トカゲが爆発したぁっ!?
『あー、リントヴルムが干渉しようと魔素を集中させたトコに君が干渉を被せた事で誘爆した形になっちゃったね、本来リントヴルムって熱に耐性がある生き物なんだけど、流石に内部から弾けちゃ一たまりも無いよねぇ』
「事前にその程度の予測は出来なかったのかぁぁぁぁぁぁぁぁ!
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