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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十七話 決戦
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な人たちばかりだ。
なのはも、フェイトも、雪鳴も、柚那も、そして姉さんも。
みんなが才能に溢れていた。
俺はその中で凡人で、凡人だからこそたくさん努力して『天流』と言う技を生み出した。
劣等感は拭えない。
だけど、だからこそ挑みたい。
最強になる可能性を秘めた天才に。
凡人だからこそ超えたい頂きを目指して。
だからこれは、俺自身の挑戦だ。
「天流・
第肆翔
(
だいよんしょう
)
――――」
刹那で生まれた隙間に上半身をひねり、腰を落として抜刀術の構えをとる。
鞘に完全に収まった音から、一瞬にして体を回転させるほどの勢いで抜刀する。
「
鳳凰返
(
ほうおうがえ
)
しっ!」
最初の振り下ろしから瞬時に切り返して更に二撃目を放つ技を『燕返し』と言う。
それを魔力による身体強化と、天流で培った速度を持って燕返しを更に倍に増やした、神速の四つ同時の剣閃を放つ。
神話レベルの奥義に、達人レベルの奥義で挑む。
例えどれだけ敵が強くても、
例え神話を模した魔法を用いても、
俺たちが人間であるならば、勝負はどっちに転ぶか分からない。
「ぐぉおおおおおおっ!!」
「おらぁああああああっ!!」
二人の絶叫と共にぶつかり合い、俺たちを中心に巨大な爆発と衝撃波が発生し、包み込まれる。
「まだ……だぁっ!」
「だろう、なぁっ!」
爆発の衝撃に耐え、爆風の中で俺たちは更に激しい剣戟を繰り広げた。
今の一撃をもってしても、俺たちは倒れない。
爆風の中でレーヴァテインを維持した状態で振り続けるアイツの刃を、俺は鳳凰返しを連続で放ち続けることで迎え撃つ。
負けられない。
相手が強くなるなら、俺だって追いかければいい。
攻撃と防御の交錯はなく、そこにあるのは攻撃と攻撃のぶつかり合い。
ようは殴り合いだ。
(アマネ、無茶させてごめん。 だけど、最後までもってくれよっ!)
いつだってそうだ。
こうして戦うことができるのは、いつだって愛機が頑張ってくれるからだ。
俺の無茶はアマネ無しでは叶わなかった。
こうして誰かのために戦い続けることなんてできなかったんだ。
そのことに念話で謝罪をする。
《謝罪はいりません。 私は誓います。 マスターが勝利を手にするまで、この身は尽きることなく貴方の道を切り開く刃となることを》
アマネは弱音を漏らさず、むしろを俺の背中を押してくれる。
だから俺は力強く頷く。
(ありがとう、アマネ!)
俺と一緒に戦ってくれる頼もしい相棒がいる。
だから俺は躊躇わず、渾身の一撃を放つ
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