第三章
[8]前話
大学の講義がない時にまたキャンバスの中で歌う、そこで友人にまた言われた。
「楽しそうに詠うわね」
「歌う場所がいいから」
「この大学もなのね」
「大阪自体がね」
「大阪がいいの」
「この街がね、よくお笑いの街って言われるけれど」
この評価は日本全体で定着しているだろうか。
「人情があるでしょ、場所にすらね」
「その人情がある」
「大阪の何処もね」
「その人情の中で歌えるからなのね」
「私ここで歌いたいの」
つまり活動の拠点にしたいというのだ。
「これからもね」
「そういうことなの」
「東京はどうもね」
一恵としてはだ。
「それが感じらないっていうか」
「人情がないの」
「そうじゃない筈だけれど」
「つまりあんたには合わないのね」
「そうなの」
要するにそうだとだ、一恵は友人に話した。
「結局は」
「東京はね、私もね」
「合わないでしょ」
「大阪人にはね」
「もっと言えば関西人にはね」
「合わないのよ」
どうにもとだ、二人で話した。
「あそこは」
「だからなのよ」
「あんたは東京には行かないの」
「そう、ギターは大阪でも弾けるしね」
「大阪の事務所所属になったし」
「それでいいわ、ボカロもね」
それもというのだ、一恵のもう一つの活動も。
「こっちでやるし」
「大阪で歌って弾いていくのね」
「そうするわ、じゃあ今からね」
「またなのね」
「弾いて歌うわね」
こう言って実際にそうした、一恵は大阪で歌い弾き続けた。それは彼女にとって実に心地のいいものだった。
路上ライブ 完
2017・9・27
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