暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第39話 『斯斯然然』
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?」
「ん? え、と、三士やな」


 その言葉に、今度は眉を寄せた。


「そんなわけないだろ」
「え、何がや?」


 フェイトとなのはもお互いに顔を見合わせた。


「いや、まあありえない話ではないが……彼は優秀か?」
「えーと、失礼やけど、今まで会った誰よりも優秀やな」
「うん」


 一度立ち止まり昨日の事件詳細や隊員情報パネルを開いて、


「昨日のこれ」
「この、高出力砲を割いたのが、あの」
「うん。コタロウさん」
「それでね」


 今度はなのはが代役し、パネルを叩く。


「この調査報告あるでしょ?」


 先ほどの会談中に出てきた書類であり、読みやすかったのを覚えている。それはカリムも同じであった。


「相手に逃げられた直後、ものの数分で書き上げたの」
「……これを?」


 もちろん、後から情報の付け加えで何点か修正はあったがそれもわずかである。


「なるほど。じゃあ、なおさらじゃないか。こんな人が三士、ありえるのか?」
「それは……」


 いくら保有資格がそれ相当でも確かにそれはおかしかった。






△▽△▽△▽△▽△▽






「査察の日程は決まったのか」
「中将のご依頼されていた人員を含め、確保しました。週明け早々に行います」


 レジアスは地上本部の高層からクラナガンを見下ろしながら確認するようにたずねると、オーリスは応えた。


「連中が何を企んでるやら知らんが、土にまみれ血を流して地上の平和を守ってきたのは我々だ。それを軽んじる海の連中や蒙昧な教会連中に、いい様にされてたまるものか」


 彼は目を細め、


「なにより、最高評議会は私の味方だ。そうだろう、オーリス?」
「……はい」


 振り向いて秘書のほうを向く。


「公開意見陳述会も近い。査察では教会や本局を叩けそうな材料を探して来い」
「その件ですが……」


 オーリスは目をそらすことなく少し節目がちに目線を下げると電子パネルを広げながら、


「機動六課について事前調査をしましたが、あれはなかなか巧妙にできています」


 そこには六課局員の顔写真が映っていた。


「さしたる経歴も無い若い部隊長を頭にすえ、主力二名も移籍ではなく本局からの貸し出し扱い。部隊長の身内である固有戦力を除けば、あとは皆新人扱い」


 そしてなにより、と付け加え、


「期間限定の実験部隊扱い」


 息をつくと、レジアスは鼻を鳴らし、


「つまりは使い捨てか」


 吐き捨てた。


「本局に問題提起が起きるようなトラブルがあれば、簡単に
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