肌寒い秋の日の出来事_。
[2]次話
あれはいつのことだったかな_?
夏が終わり
秋が来た
少し肌寒い日のこと_
トントン。
誰かが階段を上がっています
トントン。
女の子が静かに一歩一歩ゆっくりと階段を上がっています
トント
到着。目の前に続く道は立入禁止と書かれた黄色いテープで塞がれています
彼女はテープを引きちぎって
キィ
ドアを開けて中へ入いります
ビュゥゥゥウウ
冷たい風が彼女の頬を撫で
世界を区切る壊れたフェンスの方へ
上を見上げれば 雲一つない青い世界
下を見下げれば 部活動中かな?
運動部員たちがグラウンドで走り回っている 茶色い世界
ポタ…。ポタ…。
晴天の空
彼女の心はどんより曇り空
ポタ…。ポタ…。
雨が彼女の頬を濡らしています
フェンスを乗り越えて世界の外側へ
世界の内側からは楽しそうな笑い声
ぽんっと誰かが背中を押します
ふわりと浮き上がった体は そのまま__
地面のアスファルトに飛び散った赤い液体
救急車のサイレンの音
彼女は死んだのかな、とただ純粋にそう思った
肌寒い秋の日の出来事_。
[2]次話
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