第2章
戦闘校舎のフェニックス
第16話 使い魔、ゲットします!
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」
「・・・・・・ほんと?」
「ほんとほんと! 本当に大丈夫だから!」
「はぁ〜、よかったよ〜」
イッセーの言葉を聞いて、鶫は落ち着き、いつもののんびりとした雰囲気に戻っていた。
「明日夏・・・・・・これは一体どういうことなの?」
そこでようやく驚愕の硬直から立ち直った部長が訊いてきた。
「えーっと、鶫は燕やイッセーが第三者の悪意によってなんらかの危害が加わるようなことがあると、いまみたいにキレて凶暴化するんですよ」
昔、燕をいじめてた連中をキレてぼこぼこにしたこともあった。他にも、そのいじめを行っていた連中のリーダー的な奴の兄貴が不良で、そいつが不良仲間を引き連れて鶫に仕返ししに来たときにイッセーが鶫を庇ってケガをした際にもキレて、不良たちを返り討ちにしたこともあった。
しかも、その状態の鶫は本当に凶暴で容赦がなく、倒れた相手にすら過剰に暴力を振るう。
止める方法はいまみたいに原因、つまり燕やイッセーが自分は大丈夫だということを伝えるのみだ。
それにしても、さっきの鶫の投球。ただボールを力任せに投げたわけじゃない。力が最大限に乗るように、そして速く、鋭くなるように投げたのだ。その結果があの壁だ。キレながらもあれだけ繊細なことをやってのける鶫は大したもんだと感服するしかなかった。ちなみにボールは衝撃に耐えられずに破裂した。
もし、レイナーレの事件のときに鶫があの場にいたら、レイナーレはもっと悲惨な死を迎えていたかもしれないな。
「ま、とりあえず、鶫が落ち着いたところで、ドッチボールを再開しますか」
俺は手を叩いてドッチボールの再開を促した。
今回の件は会長に悪気があったわけじゃない。だから、鶫もあっさりと落ち着いてくれた。
今回のは久々で動揺が大きかったせいだろう。
たぶん、もう大丈夫なはずだ。
再開されたドッチボール。ボールは塔城の手の中。狙いは匙。匙も受けて立つ気のようだ。
「来い!」
「・・・・・・えい」
「っ!?」
あ、塔城の投げたボールが匙の股間に。
匙はイッセー同様、股間を押さえながら倒れた。
まぁ、これで匙もアウトだな。
残るは会長一人。
「もうあなた一人よ。覚悟なさい、ソーナ!」
「うふ、勝負はこれからです!」
「オーバータイム!」
「えっ!?」
まだまだ諦めないと意気込む会長に無慈悲なタイムアップ宣言がされた。
この勝負、俺たちオカルト研究部の勝利に終わった。
―○●○―
『かんぱーい!』
生徒会との激闘を制した俺たちは部室でジュースを片手にささやかな祝勝会を行っていた。
「見事生徒会を撃破し、めでたく我がオカルト研究部が勝利を飾ったわ。これも皆のおかげよ」
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