第2章
戦闘校舎のフェニックス
第16話 使い魔、ゲットします!
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いうか、重傷だな、これは。
「『聖母の微笑』で治療を行いますので、ケガしたところを見せてください!」
アーシアの言葉にイッセーは痛みを忘れて慌てだす。
「い、いや、それは無理!」
「でも、患部を見ないと、ちゃんとした治療が・・・・・・」
「いやっ、患部っつうか、陰部はちょっと! いろいろとまずいから! お願い! マジで許して!?」
「仕方ありません。では、服の上から・・・・・・」
イッセーの必死の説得というか、懇願でアーシアに妥協してもらい、結果、なんとも言えない表情で座っているイッセーの股間に真剣な表情で回復の力を当てるアーシアという光景ができあがった。
「・・・・・・なんだこの絵面?」
「・・・・・・なんとも言えない場面」
「・・・・・・俺もそう思う」
本当になんとも言えない絵面だなぁ。
「アーシアはこのままイッセーの看護を」
「は、はい!」
アーシアの返事を聞いた後、部長は他の部員に向けて告げる。
「皆、イッセーの弔い合戦よ!」
「ええっ! イッセーくんの死を!」
「無駄にはできませんね!」
「・・・・・・もちろんです!」
「えーっとぉ・・・・・・俺、死んだわけじゃ・・・・・・」
なんで部長たち、イッセーが死んだようなノリになってんだ?
なんて妙な展開になりながらもドッチボールは再開された。
「えーと、ボールはどこかしら?」
ボールを探すと、鶫が持っていた。
って、ん? 鶫の様子がおかしいような──ッ!? まさか!
「行きなさい、鶫! ・・・・・・鶫?」
部長の言葉に何も反応を示さない鶫にこの場にいる全員が怪訝そうにする。
その中で燕はどこか呆れたような表情をしており、俺とイッセー、千秋は冷や汗を流していた。
「・・・・・・よくも・・・・・・」
ようやく発せられた鶫の声はいつもののんびりとした雰囲気は微塵もなく、ただ低く冷えたような声音だった。
そして、突如として火山の噴火のごとく爆発した。
「よくもイッセーくんをおおおおおおおおおおおっ!!」
咆哮のような叫びをあげながら放たれた鶫のボールは会長の頬をかすりながら後方の壁に激突し、壁が破壊された!
その光景を見た事情を知らない皆は驚愕していた。特に目の前で頬をかすった会長なんかは表情を引きつらせて冷や汗も流しており、近くで見ていた匙なんかは驚愕と恐怖がごっちゃまぜになった変な表情をしていた。
「イッセー! もう動けるな!?」
「お、おう! わかってる!」
イッセーは慌てて立ち上がり、鶫の下へ駆け寄る。
「鶫さん! 俺は大丈夫だから! ほら、アーシアのおかげでこの通り、ピンピンしてるから!
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