暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
侍娘-クリスティナ-part1/侍のお嬢様
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い詰めているのかもしれない。
ハルナも自分がサイトたちの手引きでこの学院に保護されたときと比べると、生徒たちが少なくなっているのが目に見えてわかった。終わるまでの間、彼らはこの学院の修復作業を行っていたのだが、まるでそれらの行動が無意味だと主張しているかのように、多くの生徒たちの表情が沈んでいた。
「今の状況、何度も地球で見てきました。」
「チキュウ…サイトとあんたの元の世界?」
「はい、今の学院の空気…私たちの故郷が荒らされた後とよく似てるんです。怪獣被害を受けた町の人たちは皆あんな顔をしてました」
「そう…でも、そうなるのも仕方ないわね」
ルイズは教室で授業を受けた際の、テンションが下がり続ける生徒たちの顔を思い出す。あれだけ自分を馬鹿にしてきた同級生たちでさ、以前のようにルイズのことを『無能のゼロ』『魔法の才能なしのゼロ』と笑うものさえもいない。
いくら怪獣がいないからって、また自分に悪口が戻る日々に戻ってほしいなんて絶対思わないが、せめてこの辛気臭くて不幸な日々が終わるときが来てほしい…と、ルイズは思った。
「ところでハルナ、さっきまで何をしていたのよ?」
今のハルナを改めて見て、ルイズは自分が戻るまでの間何をやってたのか気になって尋ねてみる。同じ女子同士、一応自分の私物は使ってもいいとは言っていたが、特に何かを使って暇をつぶしていたわけでもなさそうだった。
「実は、あの力を自力で引き出せるように練習してたんです」
「あの力って…黒い巨人の力のこと?」
それはルイズも知っている。彼女が敵だったころのアキナの人格で正体を明かし、サイトだけじゃなくルイズの前でも変身した光景を見せつけていた。
「ええ。でも、予想してたとはいえ、全然うまくいってないんです。あの時とはやっぱり違うのかな…」
ウェザリーの意思に逆らい、サイトの元に戻る頃までと違い、前回の戦いでもうまくいかなかったことも含め、どうやればもう一度光の力でファウストに変身できるのか悩むハルナ。
「……」
ルイズは少し考え込んだのか、黙りだした。
「ルイズさん?」
どうしたのかと思って声をかけると、ルイズはハルナに向けて一つ問いただしてきた。
「ハルナ、ひとつ聞いていい?」
「はい?」
「ウルトラマンって、普段は人間の姿なんでしょ?だったら…ウルトラマンゼロって普段はどうしてるの?」
「え…!?」
予想外な質問をされたためか、ハルナは言葉を詰まらせた。
「今詰まったわね?知ってるんでしょ?話してちょうだい」
「え、ええっと…」
ルイズからの問い詰めにハルナは焦り始める。その様子にルイズは疑惑を募らせていく。
『あ、アキナ〜…なんとか言ってあげてよ』
『そういう面倒なのはあんたが適当にやっときな。あたし知ら〜ね』
自分の別人格ながら薄情かつカチン
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