暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Fマリアージュ事件〜Children’s Adventure〜
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壁が崩れて、天井も上階の瓦礫で塞がってる、いつ崩落するかもしれないココで。頭の中で学院で学んだ魔法、お父さん達から学んだ術を何度も繰り返す。学院での基礎と応用、お父さん達との実戦。それを駆使してヴィヴィオだけでも逃がさないと。
「?・・・ヴィヴィオ?」
ヴィヴィオが僕の肩にピッタリとくっ付くほどの近くに座り直した。不安がってるって判る。僕がしっかりしないと。頬に叩いて気合いを入れ直そうとした時、「うぅ・・・」って呻き声のようなものが聞こえた。ヴィヴィオと顔を見合わせて、どこから聞こえたのか周囲を見回す。
「フォルセティ。あの瓦礫の後ろじゃないかな・・・?」
僕の袖をクイっと引っ張って来たヴィヴィオが、「ほら、あそこ」って崩れたレンガの山を指差した。僕はヴィヴィオに「ここで待ってて」って伝えて、1人で瓦礫の方へと静かに歩み寄る。そして瓦礫の後ろに回り込んで、「あ、女の子・・・!」が1人倒れてるのを見つけた。
「え、女の子!? フォルセティ、医療キット!」
ヴィヴィオが医療キットを手にこっちに来てくれる。その間に僕は女の子の上に乗ってる小さな石を払い除ける。背格好からしてたぶんだけど、僕やヴィヴィオと同い年くらい。
「フォルセティ、持って来たよ! 何か手伝えることない?」
「あ、えっと。ちょっと待ってて」
女の子の呼吸は正常だし、気を失ってるけど外傷は見た感じ無いっぽい。目に見える傷はヴィヴィオの時みたく、消毒液や絆創膏などで処置を施す。そして終わったところで、「フォルセティ」ってヴィヴィオが僕の服をクイッと引っ張った。
「さっきから爆発音や地鳴りがあるよ? それに天井から小さな石を落ちて来てる・・・」
そう言われてみれば、って辺りを見回す。この女の子の処置で精いっぱいだったからそこまで気が回ってなかった。確かに振動がお尻から伝わって来るし、砂が落ちて来てる。
「こういう場合って、あんまり動き回るのは良くないんだけど・・・。瓦礫に潰されて圧死なんて嫌だし。移動しよう、ヴィヴィオ」
「うんっ!」
「僕のリュック、お願い。僕はこの子を運ぶから」
なんとか背負えるように女の子の態勢を変えて、「よいしょっ」と背負う。ヴィヴィヴォと頷き合って仄暗い広間から出る。壁のレンガが薄らと光ってくれてるおかげで、荒れた舗装の通路でも躓くことなく歩ける。
「フォルセティ。そこちょっと出っ張ってるから気を付けてね」
「ありがと!」
先頭を歩いてくれてるヴィヴィオが注意を促してくれるし、このまま安全に進めると思ってた。だけどヴィヴィオと僕の間の床からピシッ、バキッ、って嫌な音がし始める。僕は「走って!」って伝えた直後・・・
「ふわ・・・!?」
「やば・・・!」
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