87部分:第八話 董卓、城を抜け出すのことその九
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第八話 董卓、城を抜け出すのことその九
「それでは今から」
「戦いです」
こうして戦いがはじまった。七人は寺の講堂から一斉に出てその前に展開する。彼女達の前には白虎の毛皮を頭から被った者がいた。
その右手には何か得物を持っているのが見える。その化け物がいた。
「化け物かどうかはわからないが」
「そうだな、少なくとも強さは」
「化け物なのはわかるのだ」
趙雲、関羽、張飛は構えを取りながら話していく。キング達も同じだ。その圧倒的な気配に気圧されながらもその化け物を取り囲もうとした。
化け物が右手の得物を下に向けて一閃させた。それだけで、であった。
「かんしゃく玉に気付いていた!?」
「その様ですね」
それを見て舞と香澄が言った。
「既に」
「そう、どうやらただ強いだけじゃないみたいね」
「勘、いえ物事を察知する力も」
「尋常なものではありませんね」
ナコルルも目の前にいるそれが何処までの強さか感じ取っていた。夜の闇の中に浮かぶ化け物は身動きに乏しい。しかしであった。
その気配がまだ発せられている。関羽がそれを見て一同に言った。
「いいな、それではだ」
「行くのだ」
「倒すぞ」
こうして七人が一斉に襲い掛かる。まずは舞だった。
その手にある扇を持ってだ。化け物に対して投げた。
「花蝶扇!」
扇が一直線に飛ぶ。だがそれは化け物が右手に持っている得物を一閃させてあっさりと叩き落してしまった。それで終わりだった。
「当然みたいになのね」
「そうだな。飛び道具は通じないか」
キングも言う。実は彼女もベノムストライクを出そうとしたがそれは止めたのだ。
「少なくとも単発ではか」
「しかし向こうも出しそうだな」
「えっ!?」
「見ろ、あの動きを」
関羽が一同に言う。化け物の得物がゆっくりと動いた。そしてであった。
左から右に一閃された。すると凄まじい衝撃波が襲い掛かってである。
「来た!?」
「衝撃波!」
「皆跳べ!」
趙雲が叫んだ。
「そして避けろ。いいな!」
「はい!」
「それしかないわね!」
七人は一斉に跳んだ。それによって何とか攻撃をかわした。そしてそのうえで難を逃れた。関羽はそのうえで話したのだった。
「間合いを置いては駄目だ」
「そうなのだ。あの衝撃波をまた受けるのだ」
「かといってこちらの飛び道具も通じない」
その問題もあった。
「それではだ」
「間合いを詰めるしかありませんね」
ナコルルが言った。
「今はだ」
「はい、それでは」
「今から」
こうしてであった。七人で一気に間合いを詰めた。そのうえで一斉に攻撃を浴びせる。
だが化け物はその攻撃を全て受け止め続ける。七人で互角だった。
「そんな、七人でも」
「互角
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ