ペルソナ3
1831話
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見ているのに気が付く。
「どうした?」
「え? ううん。ちょっとね。真田先輩は月光館学園でも有名人だったんだけど、何だか色々と私が想像していたよりも違ったなってね」
「あー……まぁ、だろうな」
一見すればクール系、ちょっと話してみれば熱血系。だが、こうして一緒に食事をしようとすれば、焼肉にプロテインを付け合わせようと考えて荒垣に止められているような、少し間の抜けた性格。
学校ではファンクラブがあるらしいけど、そういう奴等は真田の本当の性格とかは知らないんだろうな。
もしそれを知っていれば、恐らくもっとこう……今のような形にはなっていなかったと思う。
「まぁ、アキの奴は色々と人に誤解されやすい奴だからな」
俺とゆかりの会話を聞いていた荒垣が、どこか取りなすように告げる。
ちなみにその真田は、桐条と共に幾月の駄洒落に付き合わされていた。
……聞いた話だと、幾月もあの寮に住んでいるらしい。
だとすれば、もし俺達があの寮に部屋を借りるなんて事になった場合、俺達も幾月の駄洒落に付き合わなきゃいけなくなるのか?
正直、それはちょっとごめんだな。
そんな面倒に関わらなきゃいけないのなら、やっぱり俺はあのアパートで十分だ。
幸いにも俺は混沌精霊なので、寒さや暑さといったものは無視しようとすれば無視出来るし、部屋が小さくて置ける荷物が少ないのも、空間倉庫を使えばどうとでもなる。
寝る布団はそれなりに上質な物を買ったので、特に問題はないし、どこかに行くにしても影のゲートを使えば徒歩0分といったところだ。
……もっとも、正確には目的地から少し離れた場所に転移して、そこから歩いて移動するのを考えれば、やっぱり徒歩何分かは必要になるのか。
ともあれ、幾月の駄洒落に付き合わなければならないというデメリット以上のメリットがあるかと言われれば……まぁ、微妙だろう。
桐条達との情報交換が素早く出来るというのは、メリットだが……今なら携帯とかも普通にあるしな。
それを使えば、直接話し合わなくても十分に情報交換は可能だ。
うん、やっぱりあの寮に部屋を貰わなくて正解だったな。
少なくても、今はその辺りの事を考えなくてもいいのはラッキーだ。
そんな風に話していると、やがて頼んでいた肉や野菜、飲み物といったものが運ばれてくる。
その中でも特に目を引くのは、やっぱり特上牛タンだろう。
厚さが1cm……いや、2cmはあるか? そんな厚さで、格子状に切れ目が入れられている。
まぁ、普通に考えてこれだけの厚さの牛タンをそのまま焼いて食べるとなると、色々と大変だろうしな。
「うわ……凄い牛タン……」
当然のように、ゆかりを始めとして他の面々もそんな牛タンを見て感嘆の声を上げていた。
実際
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