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提督はBarにいる。
お堅い教官に女殺しを・2
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て、顔を腋の下に押し当ててます。鼻息らしき物も感じるので恐らくは匂いも嗅いでるのか?コレは。というか神通お前臭いフェチだったんか。

「すうぅぅーーー……はあぁぁ……とても男らしい香りがします///」

 臭いとか思われてねぇんなら何よりなんですがね?思いっくそ深呼吸で匂いを堪能されると気恥ずかしい物が。

「ていとく……大好き、です………///」スリスリ

 いやあの、神通さん?密着してる左足が俺の左足に乗っかって、スカート捲れて来てますよ?パンと紅茶がお目見えしてますよ?

「おい、神通」

「なんですかぁ……?結婚式の日取りが決まりましたか?」

「ちげぇよ、何でそうなる」

「違うんですか……」シュン

 目に見えてしょげる神通。どうすりゃそんな思考が生まれたんだ。というか締め付けられ過ぎて俺の左腕が鬱血してきて痺れてきたんですが。

「神通」

「…………はい?」

「そろそろ左腕離してくんねぇか?痺れてきたんだが」

「嫌です……離れたく、ないれす……///」

 余計に抱き付かれて締め付けが強くなった。ダメだこりゃ。完全に幼児退行してやがる。

「なぁ、頼むよ。離してくれ」

 そう言いながら思い付きで頭を撫でてみる。するとトロ〜ンとしていた瞳を閉じて、俺の手の感触を楽しみ始めたぞ?これは脈あり……か?試しに撫でるのを止めてみる。すると目を開き、抗議するようなジト目でこちらを見つつ、頬をプクッと膨らませている。えっと、目の前にいるのは駆逐艦ですか?

「……なんでやめちゃうんれすか」

「もっと撫でたら離してくれるか?」

「……………………………//」

 黙り込んで俯くと、赤面しながら頷いた。誰これ、鬼教官どこー?

 撫でるのを再開すると、2分も経たない内に神通はスッと離れた。

「よしよし、良い子だ……」

 手を止めようとしたら、悲しそうな目になった。うっすらとだが涙も浮かんでいる(ように見える)。

「……もう少し撫でるか?」

「お願い、します………///」

(……かわいい)

 このあと10分程滅茶苦茶ナデナデした。





 カクテルに使って封を切ったブランデーをロックグラスに注ぎ、一息で煽る。

「……ふぅ」

 強いキックを楽しんだ後に残った余韻を息と共に吐き出しつつ、左側を見ると目を閉じて唇を少し突き出した神通がスタンバイしている。

「…………」

「…………」

 何を求めているのかは大体察しが付くが、ここは敢えてからかってみるか。黙ったまま神通の顔を見つめる。神通も目を閉じていたが、焦れてきたのか薄目を開けてコチラの様子をチラチラと窺っている。

「…………」


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