ペルソナ3
1830話
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微妙に気にくわないんだよな。
別に幾月個人に何かがある訳ではない。だが……
「アルマー、俺は着替えてくるぞ」
「ん? ああ」
幾月の様子を見ていた俺に、真田がそう声を掛けてくる。
普段着の俺と違って、真田はボクシングスタイルだったからな。
3月で季節的にはそろそろ春という扱いになってもいい頃合いだが、それでもまだ今の状況で真田のような格好をしているのは寒いだろう。
ストーブの類もあるのだが、今日いるのは俺達だで、普通にしている分にはそこまで寒くないという事もあってストーブはつけられていない。
まぁ、ストーブがついていれば、ボクシング部が活動していると勘違いして、以前俺が月光館学園に来た時のように真田のファンが集まってくる可能性は十分にある。
そうなれば、色々と……それこそ、本当に色々と面倒な事になるのは間違いない。
そうならない為には、やはりここに俺達がいるというのを知られないようにする必要があった。
もっとも、今日は終業式で学校は午前中に終わる。
既に殆どの生徒は下校しており、ボクシング部を含めた部活も行われてはいない。
であれば、わざわざボクシング部の部室にやってくる者がいるとは思えないのだが。
「さて、そんな訳で真田との模擬戦は終わったけど……お気に召したようだな」
「ああ、素晴らしい動きだった。いや、私の目でもアルマーが移動するところは見えなかった。あれは本当に普通の人間でも出来るのか?」
「そうだな。俺が知ってる限りでは、15歳の女子中学生も似たような事をやってたよ」
「何と……」
もっとも、その女子中学生はこの世界を探してもどこにもいないのだか。
ゲートを稼働させる事が出来れば、話は別だろうけどな。
「それで、俺達との協力関係について話は纏まったという事でいいのか?」
「うむ。それには理事長からも、お父様からもしっかりと許可を貰っている。ただ……その、お父様が一度アルマーと会いたいと言っているのだが、可能だろうか?」
「は? お父様って……桐条グループのお偉いさん、トップだろ? 忙しいんじゃないのか?」
「ああ。お父様は非常に忙しい方なのは間違いない。だが、アルマーの事を話したら、是非とも会いたいと仰ったのだ」
桐条の視線が俺に向けられるが、その視線の中にはどこか嫉妬の色がある。
へぇ……自立した大人っぽい女子高生という認識だったのだが、どうやら桐条にはファザコンの気があるらしい。
意外と言えば意外だな。
もっとも、人の性癖にどうこう言うつもりはないのだが。
「そうだな、知っての通り俺は基本的に学校に行ってる訳でもないし、日中は暇をしている。タルタロスも最近は毎日行ってる訳じゃないしな」
ただ、桐条達と協力関係を結べたので
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