ペルソナ3
1830話
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出来る場所にある技だ」
確か、古は魔力とか気を遣わなくても似たような事が出来ていたし、もし魔法が使えなくても真田が同じような真似が出来ないって事はない筈だ。
……まぁ、それがいつ出来るようになるのかってのは微妙だが。
ただ、ネギ辺りは確かそこまで時間が掛からなかった筈だから、恐らく真田もその気になれば何とかなる……と、思う。
「勿論今すぐこんな動きが出来るようになれとは言わない。ただ、タルタロスを攻略するのであれば、このくらいの動きは出来た方がいい。特に真田は、ボクシングを主体とした戦闘スタイルだから、一気に標的との間合いを詰めるという能力は、あって困るものじゃない筈だ」
「それは……」
俺の言いたい事を理解したのだろう。やがて真田は小さく頷くと拳を下ろす。
「俺の、負けだ。少なくても、今の俺ではアルマーにはどうやっても勝てないという事ははっきりとした」
実力の差を見せつけられた為か、真田はそう言って負けを認めた。
模擬戦の結果としては、そう悪くない終わり方だと思う。
真田も自分が目指すべき方向性を知る事が出来たし。
まぁ、結果として真田が本来成長する筈だったのとは違う方向に成長したりしたら……そう思わないでもないのだが。
ともあれ、こっちとしては真田の心をへし折るような真似はしなくてもよかったのだから、結果オーライって奴だろう。
「アルマー、今度また俺に稽古を付けてくれ!」
「あー……うん。まぁ、そうだな。時間の余裕が出来たら構わないぞ」
「そうか。礼は……ああ、いいプロテインがある。それでいいか?」
「いや、いらないから」
立ち直りが早いな。
勿論真田の心をへし折るようなつもりはなかったのだから、こうしてすぐに立ち直るのはこっちにとっても悪い事ではない。
だが、それにしても俺が予想していたよりは立ち直りが早い気がする。
それで困るって事はないんだけどな。
寧ろ、ムラタの時のように徹底的に心を折る必要がなかった分だけ、楽だったし。
「エクセレント! 素晴らしいな、アルマー」
真田の相手をしていると、ようやく我に返ったのか桐条が目を輝かせて俺の方に視線を向けていた。
まぁ、桐条は家の事もあってタルタロスの攻略やシャドウの退治、影時間を消滅させるのを積極的に頑張ってると荒垣から聞いている。
である以上、そんな桐条にとって人外とも呼べるだけの能力を示した俺は、かなりの有望株に思えるのだろう。
……幾月の方も、研究者らしい視線で俺を見ている。
あの下らない駄洒落を言って自分で面白がっていた人物とは思えないような、真剣な表情。
もっとも、俺と目が合うとすぐに最初に会った時のような、軽い様子に戻ったが。
こうして見ると、やっぱり何だか
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