暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第38話 『絨毯の上で』
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速度に失礼ながら驚いてしまいました」
「そうですか」


 と、彼は続けた。フェイトやはやてにとって彼が驚いたことには感心すべきものであるが、聞いてしまった後悔を打ち消すほどではなかった。


「それと」


 ただ、


「八神二等陸佐の栗毛色に天使の輪のある艶やかな髪と、テスタロッサ・ハラオウン執務官の金色(こんじき)に鮮やかな髪がとても綺麗だと思いました。申し訳ありません」
『……ぅぅ』


 コタロウの歯に衣着せぬこの言葉には流す態度は取れず、彼を見ながら頬を染め心臓がまた少し高鳴った。






△▽△▽△▽△▽△▽






 なのはを除くそれぞれが隊舎に戻り、フォワード部隊はシャマル医務官のもと治療を行った。もちろん、ヴィータやリインたち隊長陣も問診程度の診断を受ける。シャマルの診断によるとエリオはキャロのケガも大したものではないことがわかり、なのはにもそれを伝えた。


「……コタロウさんが来ません」


 そうシャマルが声を漏らしたのは夕食時にシグナムたちヴォルケンリッターにである。そしてそれははやてやスバルの耳にも入った。


「医務室にか?」
「そうなの」


 はじめは彼がシャマルを困らせるという意味で全員が『またか』と思うもすぐにそれはおかしいことに気づく、コタロウが指示を無視することはありえないためだ。


「ネコさん、どうしたんだろうね」


 別の席でスバルがみんなに話しかけるなか、むくむくと口いっぱいに放り込んだものを飲み込んだリインが口を開いた。


「コタロウさん、戻ってからいくつか書類を書き上げた後、自由待機(オフシフト)を申請しているです」


 医務室に向かわない理由は分からないが、彼の隊舎での行動の参考になるだろうとシャマル伝える。隊舎外へ出るものではないことも付け加えた。


「もしかしたら、食後に来るのではないですか? 他の隊員たちを気遣って」
「うーん」


 現在は彼の魔力はまだ戻っていないらしく念話は通じない。


「コタロウさんが来ないというのはないだろうけど。やっぱり食後かな」


 サラダをフォークでつつきながらため息をつくシャマルたちとは別のテーブルでは、


「でもネコさん戻った時、どこかで見た?」
「んー、メインオフィスで書類作成したところをみてからは見てないわね」


 スバルとティアナが彼の動向を確認していた。そこへ遅れてエリオとキャロもスバルたちと同じテーブルに腰を下ろす。


「コタロウさんがどうかしたんですか?」
「ん、なんか帰ってから診察受けてないんだって」


 キャロの質問にスバルが答えるとエリオは、

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