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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第38話 『絨毯の上で』
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もコタロウを見ると首を傾げているわけではないのに画面に対して傾いて彼が映っていた。


「魔力がそろそろ切れるからです」
「……は?」
「では、報告は以上になります」
「おい! おま――」


 通信の切れる直前には背景が上に移動し始めていた。コタロウの足場の魔方陣が消え本格的に落ち始めたようである。おそらくこれが脅威に感じない原因なのだろう。







魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第38話 『絨毯の上で』







「もう! なんでなん!」


 通信が切れたと同時にそこから一番近いなのは、フェイト、はやてたち三人は魔法で前方にカウルを作らなければ目も開けられない速度でコタロウの救助に向かった。ただ、愚痴をこぼしている時間はない。シャリオの応答に返事はできなかったが、5秒で着いては間に合わないらしい。
 フェイトとなのははコタロウに念話で呼びかけるが、応答がない。通信できる魔力もすでにないようだ。






△▽△▽△▽△▽△▽






(とりあえず、工具は全部手放して――)


 着地時の衝撃を少なくするために工具を先に落としておいたコタロウは身体をまっすぐに頭を真下に手を顎に当てて考え始めた。


(高度は150メートル、落下速度を考えると5.53秒か。残り4秒弱……バリアジャケットの耐久性から着地失敗しても重症になることはなさそうだけど)


 顎から離すと手をうまく使い頭が上に来るように空気の抵抗バランスを変えていく。


(上官の状況報告時に着地していればよかった)


 周りのヴィータたちからの報告をはやてが受けている間に残りの魔力で着地していればよかったと少し反省する。空中で作業するときには魔力を使っていたが、魔力をある程度使用した後に作業をするパターンは今までなかったので次回への課題として頭に残した。


(どうも、人命救助では魔力配分がうまくいかない)


 フェイトとの模擬戦では終盤の救助以外に過度な魔力の消費はなかったので、これもまた今回得た課題であることも忘れてはならないことだと自覚する。


(……ん?)


 着地の準備をしようと体勢を整えようとしたとき、何か気配を感じた。先ほど状況報告が終わって通信を切ってすぐにまた通信が入り救助に向かうとだけ伝えられたが間に合うはずもないと考えていた。距離から換算するに音速を超える速度で向かわないと不可能だからである。


「まさ――」
「コタロウさん!」
「――っぐゥ!」


 地面に足がつきそうになったそのとき、腹部に衝撃が走った。進行方向が強制的に変わり身体がくの字に折れコタロウは
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