暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第38話 『絨毯の上で』
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浮かび上がる。だいぶ過剰な休息をさせてしまったが、普段の彼の仕事への勤勉さをみるとそれでも足りないくらいであるとシャマルもリインも思っていた。
部屋を出ようと回れ右するとすぐに寝息が聞こえたことに多少驚いて振り向くも、シャマルはゆったりと目を細めた。
「ふふ。いつもこんな風に素直ならいいのに」
「ネコさんはいつも素直ですよ?」
「あなた、わかってて言ってるでしょ〜」
「はいです〜」
リインがコタロウに近づき頭上で一回転した後じっと見下ろして何かしているのが見え、
「リインちゃん、寝てる人の邪魔しないの」
「はーい」
注意するとすぐに彼女の肩に戻ってきた。
そうして部屋をでたシャマルは、
(きっとコタロウさんは私の注意に心配が含まれてるなんて気づかないでしょうね)
治療という面でしかこうはならないことに
微
(
かす
)
かな悲しみを覚えながら再び医務室へ戻っていった。
△▽△▽△▽△▽△▽
次の日。コタロウは新人たちの朝の訓練のサポートに入り、それを終えてみんなの後についていくように食堂へ向かっていた。
そのとき、
『おはようございます! 八神部隊長、リイン曹長!』
スバルたちはいち早くはやてとリインに気がつき、元気に挨拶をした。なのはは朝食後すぐに移動するらしく、すでに食堂で食事をしている。
「みんな、おはようさん」
「おはようです〜」
そして新人たちを見渡すように二人は挨拶をする。はやてはその後ろを歩く男が目に入ると一瞬口が不安げに緩むがすぐにきゅっと引き締めた。
「八神二等陸佐、おはようございます」
「お、おはようございます」
彼女の機微に気づく人はいなかった。
「ネコさん、おはようございます! 身体はもう大丈夫ですか?」
リインはするすると近づき、彼を気遣った。本当なら部下から挨拶をするものであるが、ほとんどの場合彼女から挨拶をされてしまうのが大抵である。
「
リ
(
・
)
イ
(
・
)
ン
(
・
)
曹
(
・
)
長
(
・
)
、おはようございます。はい、問題ありません。お気遣いありがとうございます」
「……」
コタロウはそう言って丁寧にお辞儀をした後再び歩き出したが、リインは目を丸くしてその場に立ち止まり首だけを動かして彼を追った。
「ちょ、ちょ、ちょっとネコさん!?」
「はい」
その動揺ある言葉にはやてや新人たちが二人を目で追った。
「ちょっともう一度、リインのことを呼んでくれますか?」
コタロウは眉根を寄せるも相手の命令に従い、
「リイン曹長」
答えた。
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