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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百十一話 サイオキシン麻薬元締め逮捕
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のだ?」
「我々を除く司令官以下艦橋要員全てがサイオキシン麻薬密売の容疑で逮捕されました」
「なに」

驚くラインハルトに、キルヒアイスは事細やかに出来事を話した。
それを聞いたラインハルトの顔は、憮然としたものであった。
「許せない事だな。此だから帝国は腐っているのだ!」

「ラインハルト様」
「帝国の腐敗した汚泥のような政治は唾棄すべきだ」
「ラインハルト様、お声が大きいです」

「大丈夫だ、此処には俺とお前しか居ないからな」
そう言うラインハルトを見ながら、キルヒアイスは危なげな人だと溜息をつくのであった。

帝国暦482年10月20日午前11時00分

■オーディン ノイエ・サンスーシ 黒真珠の間

あらかたの捜査が終わり、映像が次々に消える中。

皇太子ルートヴィヒ、皇帝の娘婿、ブラウンシュバイク公爵、リッテンハイム侯爵、軍務尚書エーレンベルグ元帥、統帥本部長シュタイホフ元帥、宇宙艦隊司令長官ベヒトルスハイム元帥、装甲擲弾兵総監ライムバッハー上級大将、近衛兵総監ラムスドルフ上級大将、者憲兵隊総監グリンメルスハウゼン大将、宇宙艦隊副司令長官エッシェンバッハ上級大将、十八個宇宙艦隊の司令官達。

国務尚書リヒテンラーデ侯爵、財務尚書カストロプ公爵、内務尚書フレーゲル、司法尚書ルーゲ伯爵、宮内尚書ノイケルン伯爵、典礼尚書マリーンドルフ伯爵、科学尚書ウィルヘルミ、内閣書記長キールマンゼク達。

彼等全員が固唾を呑んだ捕り物劇は終了した。皇帝フリードリヒ4世陛下は悠々とした状態で、参列者達を眺めていた。

「さて、そち達に問う。この度の仕儀如何致すかな」

いきなり皇帝からの質問に頭が真っ白状態の殆どの者が答えられない、唯一当事者であるグリンメルスハウゼン大将以外は。

「陛下、この度の軍、政、官、貴族の不始末誠に心苦しく存じます。この上はしかるべき手をお打ちになり帝国の綱紀粛正に取り組むべきと臣は上申致します」
その言葉に、他の者は反論できる空気ではない。何故なら皇帝の威圧感がありすぎるからである。

皆は思う、この方が、あの酒浸りのフリードリヒ4世陛下なのかと。

「グリンメルスハウゼンの信や良し!」
「御意」
「此から暫くは、捜査に関してグリンメルスハウゼンに任せる、確と肝にせよ」

「「「「「「「「「「御意」」」」」」」」」」
威圧感から、自然と口に出てしまった。
その日から数ヶ月に渡る帝国内の害悪一掃が始まったのである。







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