第百十一話 サイオキシン麻薬元締め逮捕
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イゼルローン要塞兵站部次長帝国准将ブルーノ・フォン・ノームブルク子爵は起きたばかりであったが、憲兵隊に部屋を襲撃され検挙された。既に証拠が挙がっており、最初は否認していたが証拠の数々を見せられると項垂れながら連行されていった。
その他、末端の組織等が次々に検挙され、イゼルローン要塞の掃除はあっという間に終了した。
ミッターマイヤーとビッテンフェルトが拍子抜けするほどの早業で五百万の軍人民間人の捜査が終わったのである。ロイエンタールはその頃レテーナの家で寝ていた。それもテレーゼの指示であり、感の鋭いロイエンタールに悟られない為であった。
ボーデン星系などの密造工場は武装憲兵隊によりあっという間に工場全体が掌握され密造の証拠が多数発見され関係者が多数検挙された。その他、帝国各地で貴族、軍人、平民を含む多数の検挙者が出たため、しばらくの間は、帝国全土で混乱が生じるのである。
■リューゲン星 カイザーリング艦隊旗艦テュービンゲン
突然の武装親衛隊の襲撃に慌てたカイザーリング艦隊だが、陸戦隊の面々が素早く憲兵隊側に付いたために、早速抵抗の芽を摘まれ逆に追い込まれる事になった。それぞれが自室で電子キーすら開けられ拘束されていく、そのまま艦橋要員が連行されてくる。
リューゲン憲兵隊司令ニードリヒ大佐やキルドルフ大尉、キスリング中尉達と共に艦橋へ来たキルヒアイスは連行される中にラインハルトの姿がない事にホッとしていた。
カイザーリング中将にニードリッヒ大佐が勅命を伝える。
「カイザーリング中将、勅命である。貴艦隊の参謀長リヒャルト・パーペン少将と後方主任参謀クリストファー・フォン・バーゼル少将をサイオキシン麻薬密売の容疑者として検挙する」
その言葉に、カイザーリング中将は悟ったような顔をし、パーペン少将とバーゼル少将は顔色がどす黒く変わっていった。
流石に勅命に異議を唱える事は不可能である為に、カイザーリング中将、パーペン少将、バーゼル少将も何も言えずに両方から腕を捕まれて、逃走不能になる。
そのまま関係先が全て捜査され、サイオキシン麻薬密売の元締めがバーゼル少将であり、従犯者がパーペン少将達である事も判明するのである。
捜査が終盤にかかったころ、やっとキルヒアイスは自由に移動を許され、ラインハルトを迎えに行ったのである。
「ラインハルト様、ご無事ですか?」
「キルヒアイス、キルヒアイスか、あの女は居ないのか?」
「ヘールトロイダ曹長なら仕事で居ません」
「そうか」
その声と共にロックが外され、やつれた感じのラインハルトが出てきた。
「ラインハルト様、よくぞご無事で」
「キルヒアイス、俺はこの艦隊に来た事を後悔している」
「ラインハルト様、大変な事が起こりました」
「どうした
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