第一章
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ラッキーカラー
桜川美優はこの時赤い服を着ていた、日曜に友達と一緒にショッピングに出たがブラウスもセーターも赤だった。
ジーンズは青だ、だがその上着の赤を見てだった。友人は美優に言った。
「あんた今もなのね」
「そう、赤にしたの」
「赤が好きだからなのね」
「いや、ラッキーカラーだからよ」
美優は笑って友人に答えた。
「いつも赤い服を着てね」
「持ちものも赤よね」
「そうしてるの、私はラッキーカラーこれだって言われたから」
赤だとだ、中学の時にたまたま占ってそれで赤がそれだと言われてからだ。美優は自分のラッキーカラーは赤だと思っているのだ。
「それでなのよ」
「それ前も聞いたけれどね」
「まあ嫌いじゃないわ」
好き嫌いでもそうだというのだ。
「けれどね」
「それでもなの」
「実際赤いものを着ていたり持ってるとね」
これまで彼女が思っている限りではだ。
「いいことがあったから」
「それで今もなのね」
「着ていて持ってるのね」
「そうしてるのよ」
「そんなにいいことあるの」
「いつもね、実際に」
「成程ね、あんたにとって本当にラッキーカラーなのね」
友人も美優のその話に納得して頷いた。
「赤は」
「そうなの、赤がね」
「じゃあ今もいいことがあるのかしら」
「きっとあるわ、本当に赤を着ていて持ってると」
そうしているとだ。
「いつもいいことがあるから」
「だったらそのいいことを見せてもらおうかしら」
「絶対にあるわ」
美優は友達に明るい笑顔で答えた、整ったモデルとしてもやっていけそうな顔が弾ける様にそうなった。そうして二人でショッピングを楽しんでいると。
その途中で立ち寄ったたこ焼きの出店でたこ焼きを食べてだ、美優はじんと感じる顔になってからこう言った。
「このたこ焼き最高よ」
「美味しい?」
「とてもね」
「うん、確かに美味しいわね」
友人もこのことは認めた。
「このたこ焼きは」
「もう幸せよ」
その美味いたこ焼きを食べられてというのだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「美味しいたこ焼きに出会えて」
「そこまで言うの」
「だって本当に幸せだから」
そう感じているからだというのだ。
「言うのよ」
「そうなの」
「ええ、じゃあ今からね」
「お買いものの続きね」
「それに行きましょう」
こう話してだ、二人は今度はアクセサリーを買いに行ったがここでだった。美優は赤いネックレスを見て笑顔で言った。
「これ凄くいいわね」
「しかも安いわね」
「こんないいもの買えるなら」
それならというのだ。
「私凄く幸せよ」
「実際に買えるわよ」
「じゃあ本当に幸せになれるのね」
「そのネックレス買って」
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