0170話『風雲の飛龍の心配』
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人の飛龍さんがそんなやり取りをしている。
二人を見比べてみればどこかしこにいくつか違いがあるから見分けはつく方ね。
一人目の飛龍さんはどこか自分を誇っていて自身の笑みをよく浮かべる。
対してまだ二人目の飛龍さんは艦載機と自身の実力が伴っていないのを気にしているのかまだまだ不安は抜けない感じだ。私が感じた通りのイメージよね。
「飛龍さん! なにか困った事があったら相談に乗りますから言ってくださいね!」
「お、おおう……? なんだろう、風雲が妙に私に優しい……?」
「ま、素直に受け取っておきなさいな。今日はあんたの心配をして私に相談を尋ねてきたんだからさ」
「あっ……! それは言わないでください!」
「あっはは! 風雲、顔が真っ赤だよ。いいじゃない、それくらい? 知らない仲じゃないんだからさ」
「まぁ、そうですけど……」
そんな会話をしながらもそれから相室の蒼龍さんが部屋に帰ってくるまで私達は色々な話をしていった。
そして空母寮を出る際に、
「ま、私の心配もいいけど風雲自身も自分の事を心配しておきなさいよ? まだまだ練度が低いんだから」
「はい、精進します」
「ふふ。それじゃ頑張ってね」
それで飛龍さんは空母寮の中へと戻っていった。
その後ろ姿を見送りながら思った。
やっぱり飛龍さんは私の憧れの人なんだって……。
だから私自身も強くならないと!
そんな思いを抱きながらも私は気づけば執務室へと足を向けていた。
「提督? 少しいいかしら……? 風雲よ」
私は執務室の扉をノックして提督が中にいるかを確認した。
『風雲か。入っていいよ』
「それじゃ失礼するわね」
それで執務室の中に入らせてもらうとそこには夕雲姉さんと巻雲姉さんという先客がいた。
「あら、風雲さん。どうしたの……?」
「そういう夕雲姉さん達だって……どうしたの?」
「うん。今日は巻雲達が司令官様の手伝いをしているのだー!」
「えらいでしょ!? 褒めて褒めて!」と巻雲姉さんが言っているけどどうにも気が抜けるような思いだわ。
「それで風雲はどうしたんだ……? 用があったんだろう?」
「そうね。提督、今の駆逐艦の練度上げの状況ってどうなっているの?」
「そうだなぁ……。もう少しで朝風と旗風の二人が練度70になるから次には遠征で鍛えている中で練度が高い朝雲と山雲を育てようと思っている。その四人が終わったら次は浜風かなと考えているかな……?」
「そう……。それじゃ浜風の次でいいから私を練度上げをしてもらってもいいかしら?」
「またどうして……? まぁ最終的には全員上げるつもりではあるけどな」
「強くなりたいの……。今も二人目の飛龍さんが練度上げを頑張っているんだから私もと思って……。ダメ、かしら?」
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