第34話
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CUS”の”リンクアビリティ”を”ENIGMA・R”にコンバートするから、戦術オーブメントを切り替える人達はいつでもレンに申し出てね。」
「コ、”コンバート”………?初めて聞く言葉ですけど、もしかして導力技術関係の専門用語か何かですか?」
レンの話を聞いてある言葉が気になったマキアスは不思議そうな表情で訊ね
「はい。”コンバート”とは導力端末技術の専門用語で、端末のデータやプログラムを他の端末に”変換”――――つまり、”引き継ぐ”事ですわ。」
「という事はまさかレン皇女殿下は”ARCUS”の”リンクアビリティ”を”ENIGMA・R”へと引き継がせる事が可能なのでしょうか?」
マキアスの疑問にシャロンが答え、クレア大尉はレンに確認した。
「ええ。―――ああ、それと最後にもう一つ。今夜は”パンダグリュエル”の貴賓区画の客室に宿泊できるように客室の準備もさせたから、カレイジャスで宿泊するか、パンダグリュエルで宿泊するかはZ組のみんなやオリビエお兄さん達の自由よ。」
「ええっ!?オ、オリヴァルト殿下達だけじゃなく、僕達まで貴賓区画の客室で宿泊していいんですか!?」
レンの説明を聞いたエリオットは驚きの声を上げて訊ねた。
「うふふ、エリオットお兄さん達は今日からレン達の”仲間”なんだから、”その程度の待遇”は当然でしょう?ちなみに貴賓区画の各客室にはバス・トイレも配備されている上お酒やジュース、お茶菓子におつまみもあるし、貴賓区画には大浴場もあるから、明日からの活動に備えてそれらの設備も活用して、たっぷり英気を養ってね♪」
レンの説明によってパンダグリュエルの施設の一部を知ったその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「船の中なのに、大浴場まであるのか……」
「高級ホテル並みの施設ですね………」
「えへへ、大浴場なんてユミルの小旅行以来だね〜♪しかも貴族連合軍が作ったお風呂だから、絶対豪華で広いから泳げるだろうね〜♪」
「お願いしますから、そんなはしたない事をしないで下さい、ミリアムちゃん……」
「貴族連合軍はこの戦艦を作る為に平民達から絞り取った税金を一体どれだけつぎ込んだんだろうな?」
「おい………何故そこで俺を見る。」
「ううっ、”パンダグリュエル”に宿泊するなんて色々な意味で複雑だけど、お風呂に入れることは正直ありがたいわよね……」
「ふふっ、大旦那様達と共にノルド高原に潜んでおられたお嬢様達は内戦が勃発してから、シャワーを浴びる事すらできませんでしたものね。」
「ハア……こうなったら、今夜はヤケ酒よ!客室にある貴族連合軍が大金をはたいて揃えた高級酒を一本でも多く飲みまく―――いえ、いっそ客室全部の酒をカレイジャスに運び込もうかし
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