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英雄伝説〜灰の軌跡〜
第33話
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「レン皇女殿下に伝言を頼んだエリゼさんにもオレ達がどのような”答え”を出したかについては教えていないはずだが……」

レンが自分達が決めた答えを既に知っている事を聞いたその場にいる全員が驚いている中アリサは呆けた声を出し、ジョルジュとガイウスは不思議そうな表情で疑問を口にした。

「―――レン皇女殿下がその事をご存知なのは恐らくはこの部屋に備え付けてある隠し防犯カメラの映像を見ていたかと。」

「もしくは盗聴器が仕掛けられていたかもしれませんね………」

「そういや、この部屋は元々貴族連合軍のVIP達が集まって会食する部屋らしいから、防犯カメラの一つや二つ、設置していてもおかしくねぇな……」

シャロンとクレア大尉の推測を聞いたトヴァルは疲れた表情で呟き

「うふふ、隠し防犯カメラを設置している事は否定しないけど……レンがみんなの答えを知った方法は防犯カメラや盗聴器の類じゃないわよ?」

「それじゃあ一体どんな方法で知ったんですか?」

レンの答えを聞いたトワは不思議そうな表情でレンに訊ねた。



「―――みんなの”記憶を読み取った”のよ。」

「”記憶を読み取る”、ですか………?」

「まさか魔術の類でそのような術があるのか?」

「い、いえ……私が知る限り、そのような魔術は存在していません………」

「異世界の魔術なら可能性はあるかもしれないけど………そもそも、それ以前に”殲滅天使”はこの部屋に入ってから今まで魔術の類は使っていないと思うわよ、レグラムで彼女が習得している魔術の一端を見せた時のように魔力の流れの変化も全然ないしね。」

「レグラムでレン皇女殿下が見せた魔術………”ガランシャール”を異空間から取り出した時の事か………」

レンの答えを聞いたアルフィン皇女が首を傾げている中、ユーシスに質問されたエマは困惑の表情で答え、静かな表情で答えたセリーヌの話を聞いたアルゼイド子爵はかつての出来事を思い出した。

「”記憶を読み取る”………――――!!まさかとは思うけど………クロスベルで事件を起こした”教団”の生き残り―――ヨアヒム・ギュンターのように数年前の事件で人体実験の被験者であるあんたも人の記憶を読み取れるって言うの!?」

「ええっ!?そ、それってどういう事なんですか!?」

サラの推測を聞いたアリサは驚きの声を上げた。

「半年前にクロスベルで騒動を起こした”D∴G教団”の生き残りであるヨアヒム・ギュンターは自らが改良を重ねた”教団”の薬物―――”グノーシス”を投与し続けていた事によって、人の記憶を読み取る事ができたとの事です。」

「ちなみにヨアヒムが記憶を読み取る事ができた事実がわかったのはヨアヒムを捕える為にヨアヒムがいる”教団”の拠点に突
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