暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1829話
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「お? アクセルじゃん。こんな時間にどしたん?」

 月光館学園の校門に入ろうとすると、そんな聞き覚えのある声が聞こえてきた。
 そこにいたのは、何人かの男友達と一緒に下校しようとしている順平の姿だった。

「順平か。ちょっと中で待ち合わせをな」
「ふーん。ゆかりッチとか?」
「あー……まぁ、そうだな」

 正確には違うが、真田との模擬戦を見に来るとは言っていたので、決してゆかりと待ち合わせじゃないとは言い切れないだろう。

「あー! 順平、もしかしてこいつ、岳羽さんと噂になってる奴!?」

 順平と一緒にいた男は、会話を聞いて俺について思うところがあったのだろう。
 大きく声を上げ、俺の方を指さしてくる。
 そんな真似をすれば、当然周囲にもその声は聞こえる訳で……ゆかりとの関係を口にする者が他にも何人かいた。
 既に1時近くで、既に学校に残っている者が殆どいなかったのだが、せめてもの救いか。
 もしこれで学校が終わった直後、帰る生徒が大量にいる時に……とかだったら、騒動はもっと大きくなっていただろう。
 そういう意味では運が良かったのか。

「どういう噂なのかは、聞かないでおいた方がいいだろうな。じゃあ、またな」
「ちょっ、アクセル! 勝手に入っていいのかよ!」

 背後で叫ぶ順平の言葉に軽く手を振り、俺はそのまま月光館学園の中に入っていく。
 先程俺を見て騒いでいた順平の友達は、まだ何か騒いでいたが……それでも、俺を追ってくるような事はなかった。
 まぁ、噂とかよりもこれから始まる春休みを満喫したいという思いの方が強いんだろう。
 高校生としては、それは普通の事だ。
 そうして背後から聞こえてくる声を聞き流しながら、俺はボクシング部の部室に向かい……

「おう、来たか」

 ボクシング部の部室のすぐ側で、荒垣が俺を待っていた。
 どうやら今の言葉を聞く限り、俺が来るのを待っていたのだろう。

「他の面子は?」
「もう中だ」

 荒垣の視線が向けられたのは、リングのある建物。まぁ、これも含めて部室と言ってもいいのだろう。

「そうか。なら、真田の準備も万全だろうな」
「……限度を考えてやってくれ。アキは脳筋で猪突猛進なところがあるが、別に悪気がある訳じゃないからな」

 なるほど。何で荒垣だけが部室の外で待っていたのか疑問だったが、それを言いたかったのか。
 まぁ、荒垣にとって真田は親友と呼ぶべき間柄だ。
 そして荒垣は俺の力を知っている。
 勿論俺の力の全てを知ってる訳ではないのだが、それでもシャドウを相手に戦っているのを見れば、俺と真田の間にある力の差は十分に理解出来ているのだろう。
 そんな風に考えながら、俺は荒垣に頷きを返す。

「ああ、その辺は問題
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