0169話『雲龍と時雨の秋日和』
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がたまに見せてくれるんだ。私のお気に入りだとか言って」
「そう……」
それで私は少しムッとしてしまう。
せっかく時雨と散歩を楽しんでいたのにまさか除き見られていたなんて……。
あ、艦載機が急いでどこかに行ってしまった。
おそらく私達が気づいたのを焦った妖精さんが逃げていったのね。
別に少し気に入らないからといって撃ち落とすつもりはないんだけどな……。
「どこかに行っちゃったね」
「そうね。まぁいいじゃない? これで邪魔物は居なくなったわけだし」
それでまた散歩を再開した私たちはしばらくして沈み行く夕日を眺めながら、
「また、来たいわね……」
「大丈夫だよ。まだ秋は始まったばかりだからいつでも来れるさ」
「そうね。それにしてもいい夕日……」
「そうだね」
そんな話をしながら私と時雨は鎮守府へと帰って来た。
すると正門の場所にはどこかふて腐れている龍鳳とどうしたものかといった表情の木曾がいた。
たぶん、艦載機を勝手に持ち出したのがバレて叱られたのね。
龍鳳は私たちに気づくと、
「うわーん! 時雨さーん!」
一目散に時雨に抱きついていた。
「聞いてくださいよー!」
「ちょっと落ち着こうか龍鳳。何があったんだい……?」
「あー……時雨、真面目に取り合わない方がいいぞ?
龍鳳の自業自得なんだから」
「そうですけどー! そうなんですけどー!」
涙目の龍鳳はどこか癇癪でも起こしているのか情緒不安定だ。
「……木曾。なにがあったの?」
「まぁ、なんだ? お前たちも気づいたんだろうけど龍鳳のやつ、勝手に艦載機を持ち出してお前たちを監視してたんだろ?」
「そうだね」
「そうね……」
「うー……」
私と時雨が相づちを打って、龍鳳が唸り声をあげ出した。
「まぁ、それで提督にバレて少しばかり叱られるくらいならまだよかったんだ。だけど加賀さん達にバレたのが不味かったな。二人が帰ってくる少し前までこってり絞られたそうなんだ」
「「あー……」」
それはなんとも……確かに自業自得だけど、御愁傷様……?
「私だって時雨さんと一緒にピクニックに行きたかったんです! だけど私は待機だったから、だからぁ……」
とうとう龍鳳が涙を流し始めた。
そこまで時雨の事が好きなのは分かったけど、
「龍鳳? 少しは反省しないとね」
「うぅ〜……時雨さん……」
時雨に頭を撫でられて龍鳳はもう色々とダメダメだった。
仕方がないな……。
「しょうがないわね。後で提督にシフトを掛け合ってみるわ。今度は一緒に行きましょう?」
「いいんですか!?」
「うん。僕も構わないよ」
「時雨さん!」
それで嬉しそうな龍鳳に私と木曾はやれやれと言った感じの
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