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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
812部分:第六十六話 バイスとマチュア、闇の中で話すのことその二
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第六十六話 バイスとマチュア、闇の中で話すのことその二

「それだと死体があるし」
「ううん、じゃあやっぱり何処かに行ったの?」
「そうよね」
「それに」
 ここでだ。張宝はあることを話した。
「あの時草薙さんと八神さんがいたけれど」
「あっ、あの火を使う人達」
「あの人達ね」
「あの人達はバイスさん達の名前を聞いて」
 どうなったかというのである。このこともまた話される。
「顔を曇らせてたわね」
「草薙君だけじゃなくて」
「八神の奴もね。さらに険しい顔になってたわよね」
「オロチがどうとか言って」
「何よ、オロチって」
 二人の姉は腕を組んでいぶかしむ顔になって述べた。
「蛇?お姉ちゃん蛇苦手」
「鰻を食べるのは大好きだけれど」
「本当に何なのかしら」
 張宝はここでもいぶかしんで述べた。
「あの二人の失踪とオロチは」
「蛇なんて山に入れば一杯いるわよね」
「飽きる程ね」
「それじゃないのかしら」
「ううん、幾ら考えても」
「わからないわね」
 三人も考えてもどうしてもだった。そしてだ。
 その三人のところにだ。カーマンが来た。まずは部屋の扉をノックした。
「はい」
「どうぞ」
 張角と張梁がそのノックに応える。
「カーマンさんですか?」
「そうだ」
 その通りだとだ。彼は張角に対して述べた。
「私だ」
「どうぞ。入って下さい」
「とりあえず着替え終わったし」
 張角と張梁がまた話す。それを受けてだ。
 カーマンは三人の楽屋に入った。そうして言う言葉は。
「もう少し奇麗にしてもらいたいがな」
「ううん、そういうの苦手なの」
「別にいいじゃない」
 張角も張梁もものぐさを見せる。
「だからそれはまあ」
「言いっこなしでね」
「仕方ないな。せめて下着は隠しておくようにな」
「それはしてます」
 張宝がそれは大丈夫だと述べた。
「流石に」
「その様だな。それでだ」
「それで?」
「どうだっていうの?」
「舞台も終わった。早く宿に帰ることだ」
 彼が三人に言うのはこのことだった。
「いいな、そして休め」
「そんな、これから町に出ようって思ったのに」
「それで遊ぼうって思ったのに」
 この辺りは実に能天気な二人の姉達だ。
「お金もあるし」
「何か食べようって思ってたのに」
「店はもう予約している」
 この辺りは流石と言えるカーマンだった。
「料理もな。それを食べてすぐに宿に入れ」
「安全の為ですか?」
 張宝がそれを尋ねた。
「それでなんですか」
「そうだ。それに夜更かしはよくない」
 それも駄目だというのだった。
「早寝早起き、さもないと肌が荒れるし身体にもよくない」
「うう、何かお坊さんみたい」
「そんな生活じゃない」
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