第百二十三話 ハウステンボスから帰ってその六
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「僕そのことに驚きました」
「そして今の旅行に至ります」
「親父にお礼言います」
僕は決めた、こうすることを。
「すぐにでも電話で」
「そうされるべきです」
「そうですよね、それじゃあ」
「はい、どうぞお電話を」
「そうしてきます」
「それで旅行から帰られたら」
畑中さんはそこからのことも話してくれた、パンを食べる手を丁寧な仕草で動かしつつ。
「後は」
「そうですね、もう夏休みも残り少ないですね」
「左様ですね」
「宿題は終わらせてます」
いつもそれは先にしている、最後に大量に残っているとかは嫌なので。
「もう全部」
「左様ですか」
「はい、旅行前に終わらせました」
「では後は」
「気楽な感じです」
とはいっても二学期の予習はしないとと思っている、それでもだ。
「今は」
「そうですか、では」
「部活もありますけれど」
それでもだった。
「夏休みの残りは部活と予習ですね」
「その二つですね」
「それで時間を過ごします」
こう話した。
「今は」
「そうですか」
「何かありますか?八条荘で」
「いえ、今はです」
「何もないですか」
「はい、別に」
こう僕に話してくれた。
「トラブルの類も」
「だといいですが」
「トラブルは急にきます」
「あちらから」
「そうです、こちらが油断していたら」
まさにその時にだ。
「やって来ます」
「だからいつも気をつけないといけないですね」
「ですが今のところはです」
「平和ですね」
「八条荘の方も」
「じゃあ今のところは落ち着いていきます」
八条荘に帰ってもだ。
「そうしてます」
「では」
「はい、ですがこんな夏休みははじめてでした」
「八条荘に入られて」
「本当にです」
思えば思う程だ、このことは。
「充実してて賑やかで」
「そうした夏休みになりましたね」
「退屈と思ったことはないです」
それも一度たりともだ、いつも何かが起こっていてイベントの中にいる。そうした夏休みだった。
「いい夏休みでした」
「そうでしたね」
「皆もいてくれていて」
八条荘の皆だ、勿論畑中さん達もだ。
「嬉しいです」
「それは何よりです、充実した幸せな日々を過ごされることはです」
「いいことですね」
「その通りです、お心も充実されていましたね」
「そうです、心が一番」
畑中さんにすぐに答えた、ヨーグルトを食べつつ。
「充実していました」
「そうした日々を過ごされていますと」
「幸せですね」
「はい、それにです」
「それに?」
「その日々が後に続きます」
充実した日々がというのだ。
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