第三十四話
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っ。あまり子供が探りを入れないことですよ?大輝さんに限ってそんなことは無いだろうけど、幸いにも海のそばだし、沈めてもバレないと思うわよ?」
鳳翔さんは真っ黒だった。こんなんだから子供たちは大人になんかなりたくないと言うんだ。
「沈められる前に、取り合えず下着姿の天龍をなんとかしてね?」
俺は飲みかけてた芋焼酎を吹き出した。怖くて後ろを振り向けない。
「いーぞーてんりゅーう、ぬげぬげー!」
野次を飛ばすのは時雨。いつものように澄ました様子はどこにもない。酒は飲んでも飲まれるな、って言うことばを知らない訳では無いのだろうに。見事に笑い上戸になっていた。
「んでねぇ〜?もう拓海くんが帰って一週間経っちゃうよぉ〜。寂しいし、心細いし、切ないし。切なすぎて(自主規制)だよぉ〜。」
こちらは夕立。さっきから拓海にひたすら電話を掛けていた。こいつは酒飲むと泣き上戸になるらしい。つーか俺と同いどしの女の子が公共の場でそんなこと言うな。
すると、俺のスマホが、ピロリーン、と鳴った。見ると、拓海からの連絡だった。
『なぁなぁ、僕の冬華が可愛すぎて(自主規制)なんだけど。』
死んでしまえ。お前も冬華も。
俺はそういった文面を送り付けて、スマホをポケットに仕舞った。
さて、このとき俺は見てはいなかったが、天龍は下着姿になって、他の客の前に立っていたらしい。
「さぁーて、残り二枚だぜー?この先まで見てぇってやつは叫びやがれ!」
「いいぞー!」
「もっとやれー!」
「ちくわ大明神」
「よっ、色女!」
「たーまやー!」
おい待て、明らかにおかしいのが混ざってたぞ。
俺は心の中でそう呟いた。なんとなく、口に出したら殺される気がした。
「んー、やっぱだめー!」
さて、盛り上がってる天龍は焦らす焦らす。できればそのまま服を着て貰いたいものなのだが。
「頑張れー!」
「応援してるぜー!」
オジサンたちはそうは行かないようで。つーか鳳翔さん止めろよ。
そして、酔っ払いと言うのはかくも恐ろしいものであるわけで。
「だって…………オレの裸を見せるのは二号だけって決めてんだよ!」
とんでもない発言を平気でしてくれる。
俺は思わず手に持ってたグラスを落としてしまった。幸いにもグラスは割れなかっく、中身も少なかったから被害は少ないが、それどころではない。
「ほほぅ?てんりゅー、なかなか聞き捨てならないセリフだねぇ?ボクにも教えてくれよぉーう。」
酔っ払
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