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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第三十六話「ラーの鏡を入手せよ」
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「ラーの鏡?」
「うむ、真実の姿のみを映し、偽りの姿を打ち消すと言われる神具じゃ」
「それは何処にあるのですか?」
「すまんが詳しい場所はワシにも解らぬ。何しろ随分昔に古文書で読んだ事があるだけなのでな」
「陛下、しかしこの城に伝わる古文書の全ては奴等に奪われてしまいました。もはや…」
ルイナは俯いてそう言うがレナスは口元に軽い笑みを浮かべる。
「その古文書は物語にもなっていてな、デールがかなり気に入っておったので譲り渡しておる。今もデールの手元にある筈じゃ」
この城に伝わる古文書や法具などは光の教団に奪われているが、デールが譲り受けたというその古文書は教団の目から逸れていた為に奪われる事はなかったのだと言う。
「ならデールにその古文書を見せてもらえれば在りかが分かるんだな」
「しかしヘンリー様、デール様はこの時間は何処かに篭っておいでで居場所が分からないのです。城からは出ていないのは確かなのですが」
「そうなのか?…いや、居場所というか隠れ場所には心当たりがある」
何処に居るか分からないと言われ、首を傾げたヘンリーだが何やら思いついた事があったのかニヤリと笑う。
どうやら彼等二人しか知らない隠れ場所があるらしい。
「叔父上、伯母上。俺達はこれからデールに会ってその古文書からラーの鏡の在る場所を特定してそのまま入手する為に動きます。必ず助けて見せますので今しばらくの辛抱を」
「あい分かった、全てお前に任す。きっと成し遂げてくれると信じて居るぞ」
「ヘンリー、そしてリュカ殿、決して無理はしない様に。私達より自分達の命を優先するのですよ」
「伯母上…、では行って参ります」
一礼をしてその場を後にするキョウヤ達をルイナは牢越しに、レナスもその肩を抱きしめて見送っていた。
―◇◆◇―
地下牢から出て来たリュカとヘンリーは見張りをしていたシーザーとブラウンに合流してデールを探す為に歩き出す。
「ヘンリー様、本当にデール様の居場所に心当たりが?」
「ああ、子供の頃は伯母上とは折り合いが悪かったがデールとはそれなりに仲良くしてたよ。とは言え、やはり伯母上に仲良くしている所を見られるとややこしくなりそうだったんでな、二人だけの秘密の隠れ場所で会っていたんだ」
「なるほど、時折お二人の姿が見えなかったのはその為でしたか」
「ところで俺の部屋は今はどうなっている?」
「申し上げ難いのですが今では物置代わりになっています」
ヘンリーの痕跡を消す為なのだろう、偽王と王妃によって彼の部屋の私物は全て処分されているらしい。
「…まあいいさ、隠れて会うには逆に丁度いい」
「と言う事はもしやデール様は其処に?」
「ああ、あの部屋の奥に隠し部屋があるんだ。ライオネットは話し合
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