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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第三十六話「ラーの鏡を入手せよ」
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いの邪魔をされない様に見張りをしながら人払いを頼む」
「御意!お任せを」
ライオネットが先導している為にリュカ達はさほど怪しまれる事無くヘンリーの部屋だった場所に辿り着き、見張りをライオネットとブラウン達に任せて二人は中へと入る。
だが其処は思った程乱雑では無く、整理をした後さえ見て取れる。
おそらくデールが掃除をしたんだろうと考えながら奥に進み、床板をずらすと壁に偽装していた隠し扉が開いた。
「な、何者だ!」
隠し部屋の中から聞こえて来た声にヘンリーは軽く笑い、部屋の中へと進みながら答える。
「何者も何も、この部屋の事を知っているのはお前と俺だけだろう」
「え……、もしや兄上…なのですか?」
「長い間心配かけてすまなかったな、デール」
「あ、あ、あに…上。兄上ーーーーっ!」
部屋の中央で椅子に座っていたデールは入って来たのがヘンリーだと分かると抱きついて泣き出した。
「信じていました、きっと生きていてくれると、きっと帰って来てくれると」
「ああ、ありがとうな」
そう言いながらヘンリーはデールが泣き止むまでその肩を抱いてやる。
「そ、それで私にどんな用があるのですか?此処に私を探しに来たという事はそういう事なのですよね」
「その事だが、お前が叔父上から譲り受けたという古文書を見せてくれ。それにラーの鏡の入手法が書かれているらしいんだ」
「その古文書ならば奴等に奪われない様にとこの部屋に隠しております」
そしてヘンリーはデールに渡された古文書を読み出す。
「え〜と、物語の部分が長いな。今在る場所を知りたいんだが」
「それならば、この城より南にある古い塔に祀られているとの事です。しかし」
「しかし何だ?」
「その塔に入る為の鍵は海辺に在る修道院の僧が持っていると書かれていました。それも実体を持たぬなどと曖昧な表現でどの様な鍵なのかは記されてはいませんでした」
「此処から南、そして海辺の修道院と言う事は…リュカ」
「ああ、あそこしかないねヘンリー」
そう言う二人は少々戸惑いの表情を浮かべる。
何しろラーの鏡が在る塔に入るには先ずは修道院に行かなければならず、つまりは其処に何も言わずに置き去りにしたリリスとマリアとも会わなければいけないという事なのだから。
「デール」
「はい、兄上」
「俺達はこれからその塔に行ってラーの鏡を手に入れて来る。そいつを使えば玉座に居座っている魔物共の正体を暴ける。奴等からこのラインハットを取り戻して見せるからな!」
「分かりました、兄上を信じます。今度もきっと無事に帰って来てくれると」
そう言うデールと別れたリュカ達は城から抜け出して馬車に戻り、修道院へと向かう。
―◇◆◇―
一刻も早くラーの
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