SAO:7tr―黒白の切り札―
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ありがとうね!」
ドウセツにしては珍しいことだったとしても、理由は後でたっぷりと聞ける。
それにせっかくドウセツが私のためにプレゼントをくれているんだ。遠慮なんかいらない。
私は白い薙刀を受け取り、その薙刀を装備する。
名は雪村。
今から新しい相棒で状況を打開する。
戦場に戻って来た私は運が良いのか悪いのか、グリームアイズの攻撃で兄のバランスを崩れかけている。その隙を狙うように斬馬刀が勢い良く振り下ろされた。
「ごめん! 待たせ、たっ!」
一撃が重くなんとか受け流すのに精一杯だった。けど、私にも兄にもダメージを受けずには済んだ。あと一歩出遅れていたら、兄共々強烈な一撃を食らってしまっただろうね。
「なんだ、もう出てきたのか。もうちょっと休んでもいいんだぞ」
「お生憎様、兄がくたばりそうだったから戦線復帰したまでです」
「言ってろ」
グリームアイズが斬馬刀の追撃が襲い掛かる。先ほどの一撃の重さを考えると防御に徹するよりも私は回避に徹した。
結構マズイ状況なのに減らず口をたたく余裕があるとは、流石自慢のお兄様ってところかしらね。
でもこのまま現状維持を保ったままだと必ず押し切られて全滅するのは理解しているはずだ。
そしてこれ以上死者を出さずに勝とうとするのなら、今のままでは成し遂げられない。
ボス撃破を諦めて離脱するべきか。
それとも自分の命をかけて全力で撃破するか。
どっちを選んでも犠牲は出る確率は高いし、地獄を見ることになりかねない。
もっと考えろ、そして頭を回してすぐに答えを出せ。一番の最善な方法を見つけ出すんだ。
「キリカ!」
「なに!?」
兄が私に向かって叫ぶ。
「十秒間持ちこたえてくれ!」
私はその発言に何故か不思議と納得ができたし、そして何よりも勝利を確信できた。
だったら……私がやることは一つだけだ。
「一分でも構わないよ!」
私は兄に強がりな返答しつつ、真っ向からグリームアイズに立ち向かった。
持ちこたえた後は兄が必ずなんとかしてくれる。でもそれはきっと楽な方法ではない。となれば、私は兄を少しでも楽させる様に、多少の無茶をしてでも押し通す。
「ドウセツ! 『ジョーカー』の準備!!」
私は大声でドウセツに指示を送り、私はグリームアイズの一撃を回避しつつ薙刀スキルの大技を発動させる。
「戦刃、乱舞ッ!」
真紅のエフェクトを纏った薙刀を右から左へと振るように斬り払う。
「グオォォォォォ!!」
そして勢いのまま逆時計回りをする様に一歩踏み出しながら自分自身を回転、そしてまた薙刀を右から左へと斬りつける。間を開けずに自分自身を回転、右から左へと斬りつけること
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