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SAO:7tr―黒白の切り札―
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っちゃったの? 何でゲームから出られないの? 何でゲームなのに、本当に死ななきゃならないの? あの茅場って人は、こんなことして、何の得があるの? こんなことに……何の意味があるの……?』

 …………サチ。
 ……本当に、なんでこうなったのかな。私はただ新しいゲームと兄と一緒に遊びたかっただけなのにね。ゲームの世界で現実の様にプレイしたかっただけなのにね。なんで、百層クリアしないとゲームに出られなくなっちゃったのかな? なんでゲームなのに死んだらリトライできず現実の自分も死んでしまうのかな。なんで私達は…………萱場晶彦は目的に巻き込まれてしまったんだろう。
 なんでそれで…………サチが死ぬことになったのかな。
 …………。
 疑問に思ったところで、何もかもが解決できない。戻って来て欲しいものは永遠に来ない。過去に戻ってなかったことにすることできはしない。
 でも前を向くことはできる。例えそれが辛くても、苦しくても、悲しくても前を向いて生きていかないといけない時がある。
 なんでこうなったかも、なんでゲームから出られないのも、なんでゲームなのに本当に死ななきゃいけないなのかも、萱場晶彦の目的のせいで理不尽に巻き込まれたとしても私は前を向いて、生きて歩き続ける。
 生きている限り前を向いて歩き、そして私の家に帰るんだ。
 この世界の恩人であるドウセツを救って! 一緒に現実世界へ帰るんだ!
 
「間に合ええええええええええええええええええっ!!」

 悪魔が斬馬刀をドウセツを殺す勢いで振り下ろされる。
 そんなことさせない!
 私は薙刀を伸ばして敵の大剣を受け止めよとした。

「ま、間に合ったっ……!」

 ドウセツに当たる直前で、薙刀で受け止めることに成功。私はギリギリ間に合わせることができた。

「だ、大丈夫、ドウセツ……」
「キリカ……前!」

 ホッとしたのも束の間だった。グリームアイズは強引に斬り下ろし力ずくで突破しようとしていた。
 私の薙刀は耐久がそんなにないから、あと少しで折られてしまう。折れた瞬間に私のHPは大きく削られるだろう。
 今の状況で解決する方法は、ここで回避をすれば薙刀を折られることもなければ自分のダメージも最悪でも最小限に抑えられるだろう。
 
「くっ」

 グリームアイズが最後の踏ん張りに怒号を上げる。そして怒号によって力いっぱいに込めた斬馬刀の圧を耐えられず、とうとう私の薙刀は折れてしまった。
 当たる。重い一撃が……。
 普通に避けることなんてできないが、私なら簡単に回避する方法を知っている。それを使えばダメージを受けずに回避ができる。
 ……なんてね。

「ぐっ!」

 私は抵抗する暇もなく、グリームアイズの重い一撃を食らい、地面へと押しつぶされる様
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