SAO:7tr―黒白の切り札―
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してまた左と斬り払いや突きなどを敵に叩き込む。
見たことないけど兄はソードスキルを発動している。そして兄の切り札がファンタジーでありながらもこの世界には存在しなかった『二刀流』ということになるのか。
「うおおおぉぉぉぉっ!!」
兄が絶叫する。自分の限界を超え、更に剣を振るうスピードを上げていった。
だが敵も守ることをやめたのか、斬馬刀や余っている片手で兄を殴って反撃を始めた。
グリームアイズに阻まれるものの兄は更に加速していき、食らいながらも次々と二つの剣で叩き込む。
もはや今の兄は自分を守るという意思は存在しない。目にも止まらないスピードで二つの剣を振るっているんだ、いつ脳が爆発してもおかしくはない。それでも兄は自分が死ぬ覚悟で、そして自分の手で勝つために攻撃に集中しているんだ。いや、もはや兄はそれすらも考えていない。あるのは緩めたら死ぬという、無意識な警告だけが脳に響いているのかもしれない。
両者共にHPは赤いラインに突入した。私やおそらくアスナも兄を少しでも助けたいところだけど、インファイトとなっている両者に割り込んだところで邪魔になってしまうのは目に見えている。
だから兄が勝てることを信じるしかない。大丈夫だ、きっと兄ならなんとかやってくれる。
私の自慢のお兄ちゃんだから。
「ぁぁぁあああああああ!!」
「ゴァァァアアアアアアアア!!」
雄叫びと共に兄が振る一撃がグリームアイズの胸の中央を貫くと同時にグリームアイズは絶叫する。
天を上げ、全身が硬直したと思った瞬間、膨大な青い欠片となって爆散し部屋中にキラキラと輝く光の粒が降り注いだ。
そう、兄が七十四層のフロアボス、グリームアイズに勝利した瞬間だった。
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