ターン79 鉄砲水と表裏の皇帝
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そのどれもが不規則に動き、うねり、身をくねらせる様は、まるで歪んだ胴体からそれぞれの龍が自らの体を切り離し、逃げ出そうとして暴れているようにも見えた。
「出でよ、キメラテック・ランページ・ドラゴン!」
「サイバー・ツインじゃない……?」
キメラテック・ランページ・ドラゴン 攻2100
こんなモンスター、卒業デュエルの時も見た覚えがない。その見た目もさることながら、サイバー・ドラゴンを素材としているにもかかわらずその攻撃力が素の状態から変わっていない点もまた余計にその不気味さを引き立てている。
「キメラテック・ランページ・ドラゴンは融合召喚に成功した時、その素材の数だけ場の魔法・罠を破壊できる。俺が選択するのは清明、お前の場の2枚だ!」
黒いキューブが鈍く発光すると、3つの首のうち2つがまるで電流でも走ったかのように自らの身体への抵抗を止めた。そのまま操られているようなぎこちない動きでこちらを向き、口を開いてそれぞれが2枚のカードめがけて熱線を吐く。そのうち1本はすぐにUFOを炎の中に消し去ったが、もう1つの目標物……この地獄においてなおもその中心で屹立する灯台は、しぶとかった。炎に舐められ、焦げ付き、その一部を溶かしながらも、機械龍の攻撃を耐え抜き、前と変わらぬ光を閃かせて見せたのだ。
「グレイドル・インパクトはともかく……カイザー、さっき使った融合の魔法カードは、1度フィールドで発動されてから墓地に送られた。つまり、フィールドから墓地にカードが行った段階で僕のウォーターフロントには怪獣カウンターがコアの分も合わせて2つ乗っていたわけさ。そしてこのカードは、自身の壊獣カウンター1つをコストに破壊から身を守ることができる。さらに破壊されたインパクトも墓地に行ったから、カウンターをもう1回追加させてもらうよ」
KYOUTOUウォーターフロント(0)→(2)→(1)→(2)
「破壊には失敗したか……ならば、キメラテック・ランページのさらなる効果を発動!デッキから光属性の機械族モンスターを2体まで墓地に送ることで、その枚数だけこのモンスターは攻撃回数を増やす。サイバー・ドラゴン・ツヴァイ、そして超電磁タートルの2枚を墓地に送り、バトル!まずは第一打!」
再び、黒いキューブが不気味に発光した。と、今度は先ほど攻撃をしてこなかった最後の首が同じく抵抗を止め、こちらに向けられる。伏せモンスターを破壊し、さらに2回の直接攻撃が成功すればワンターンキルが成立する……だけど、そんな虫のいい話を通すわけにはいかない。僕だって、それ相応の覚悟を持ってこの場に臨んでいるんだ。
キメラテック・ランページ・ドラゴン 攻2100→??? 守1500(破壊)
KYOUTOUウォーターフロント(2)→(3)
「
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