第百十話 マリファナ畑で捕まえて
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」
「良いか、辞めるのであれば、全てが済んでからに致せ。それが予の命令じゃ」
「「「「御意」」」」
「さて、其処でじゃ。午前6時を持って、帝国全土で憲兵隊内務省警察局による一斉捜査が行われる。それに伴い午前6時に此処で、全閣僚を集め予からの訓辞を行う。卿等も参加の準備致せ」
「「「「「「御意」」」」」」」
帝国暦482年10月20日 午前6時00分
■オーディン ノイエ・サンスーシ 黒真珠の間
リヒテンラーデ侯爵や帝国軍三長官等から遅れること1時間ノイエ・サンスーシ黒真珠の間に帝国の閣僚重鎮達が集められていた。帝国の今後に係わる事とあれば誰1人として欠席する者などあるはずもなかった。集められた者達は口々に何が起こるのであろうかと話していた。
事情を知る国務尚書リヒテンラーデ侯爵、軍務尚書エーレンベルグ元帥、統帥本部長シュタイホフ元帥、宇宙艦隊司令長官ベヒトルスハイム元帥、装甲擲弾兵総監ライムバッハー上級大将達は寡黙に過ごしていた。
又今回は皇太子ルートヴィヒ、皇帝の娘婿、ブラウンシュバイク公爵、リッテンハイム侯爵も参加していた。
その他の参会者は、財務尚書カストロプ公爵、内務尚書フレーゲル、司法尚書ルーゲ伯爵、宮内尚書ノイケルン伯爵、典礼尚書マリーンドルフ伯爵、科学尚書ウィルヘルミ、内閣書記長キールマンゼク達。
それに向かい合う形で帝国軍三長官をはじめ、近衛兵総監ラムスドルフ上級大将、表向きこの事件の直接的な差配者憲兵隊総監グリンメルスハウゼン大将、宇宙艦隊副司令長官エッシェンバッハ上級大将、それに十八個宇宙艦隊の司令官達。
6時丁度に古風なラッパの澄んだ響きが、一同に姿勢を正させた。ざわめきが静まる。
至尊者の入来を告げる式部官の声が参会者の鼓膜を叩いた。
「全人類の支配者にして全宇宙の統治者、天界を統べる秩序と法則の保護者、神聖にして不可侵なる銀河帝国フリードリヒ4世陛下のご入来!」
集まっていた全員が深々と頭を下げ最敬礼を行う中、皇帝フリードリヒ4世陛下が現れる。
頭を上げた者達が見たのは、普段の皇帝服を着て奇妙に困憊した姿の皇帝ではなく、帝国軍大元帥服を着た凛々しき皇帝陛下であった。まるで後ろに飾らせている絵画のルドルフ大帝が降臨したかのようなお姿に一同が呆気に取られた。
「皆の者、よう来た。集まって貰ったのは他でもない。
帝国に巣くう害悪を今此から退治し始めるためじゃ」
その言葉に、多くの参加者が、困惑の表情を見せる。
「いきなりの話で、困惑もあろう、後は国務尚書に話を任せる」
国務尚書リヒテンラーデ侯爵が話を皇帝から受け取り説明をはじめる。
「皆の者、恐れ多くも皇帝陛下は、憲兵隊が調べ上げたサイオキシン麻薬密売組織の撲滅をご命令あそばされた、此は由
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