807部分:第六十五話 孔明、姉と再会するのことその十
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第六十五話 孔明、姉と再会するのことその十
「しかもあれは身体にいいのだったな」
「はい、お肌も奇麗になりますよ」
「えっ、そうなんですか?」
それを聞いてだ。声をあげたのは劉備だった。
「じゃあ私いわしもっと食べます」
「そうしたらいいですよ。あれは食べても太りにくいですし」
「じゃあ余計に」
ここでまた話す劉備だった。
「食べさせてもらいます」
「それとあとは」
真吾は笑顔でさらに話す。
「俺の趣味のあれですね」
「それは言うな、なのだ」
「全くだよ」
張飛と馬超が顔を顰めさせて真吾に言う。
「真吾の怪談は怖過ぎるのだ」
「聞いたら夜寝られないんだよ」
「怖いのがいいんじゃないですか」
だが真吾は笑顔でこう話す。
「そうじゃないですか?やっぱり」
「そんなことを言うのは変態なのだ」
「怪談なんて何処がいいんだよ」
「全くだ」
関羽もその顔を暗くさせている。
「あんなものを聞いてもだ。何にもなりはしない」
「そういえば関羽さんって」
「何だ?」
「俺が怪談話したら何処かに行かれますね」
「そ、それは」
「ひょっとして怖いとか?」
何となくだがそのことに気付いた真吾だった。
「関羽さんも怪談が」
「いや、そんなことはないぞ」
関羽はそのことを必死に否定した。
「決してだ。それはない」
「ないんですか?」
「私はだ。怪談なぞ怖くはないぞ」
「実はだ」
ここで趙雲がさりげなく真吾のところに来て囁く。
「愛紗はこれで怖がりなのだ」
「あっ、やっぱり」
「うむ。怖い話をすると怯えるからな」
「成程、それでだったんですね」
「そうだ。だからもっとしてやれ」
「おい星!」
関羽はたまりかねた顔で趙雲に言う。
「私はだ。だからそんなことはだ」
「ほう。怖くないのだな」
「そうだ、怖くとも何ともない」
真っ青になって引き攣った顔で話す。
「断言してもいい」
「鈴々もなのだ」
「あたしもだよ」
張飛と馬超も必死の顔で主張する。
「あんなもの怖くとも何ともないのだ」
「そうだよ。真吾がどれだけ怖い怪談を言ってもだ」
「何か面白そうね」
そんな彼等の話を聞いて諸葛勤がそちらに顔を向けた。
「怪談なのね」
「お姉ちゃん怪談好きだったの」
「特に好きじゃないけれど興味はあるわ」
それでだと妹に話すのだった。
「だから。ええと」
「はい、矢吹真吾です」
真吾は笑顔で諸葛勤に対して名乗った。
「宜しく御願いします」
「ええ。じゃあ矢吹さん」
諸葛勤も微笑んで真吾に言葉を返す。
「よかったら貴方の怪談を」
「あっ、聞いてくれます?」
「そうさせてもらえるかしら」
こう彼に頼むのだった。
「この宴の後で」
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