第四百七十話
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第四百七十話 とにかくやってみる
華奈子は美奈子のアドバイスを受けてそのうえでだ、家でもとにかく水の魔法の練習と勉強をしてみることにした。
試しに自宅で水の魔法の本を読んでだ、華奈子は同じ部屋にいる美奈子に言った。
「やっぱりね」
「逆っていうのね」
「何か鏡みたい」
火と水の違いをこう表現した。
「全く以て正反対で」
「それでなのね」
「うん、美奈子はそう思わない?」
「そこまではね」
美奈子も専門外ではあるがとだ、華奈子に素直に答えた。
「思わないわ」
「そうなの」
「私の専門は音でしょ」
「ええ、一番得意な魔法は」
「音って別に何にも反するものないから」
それでというのだ。
「華奈子みたいなことはね」
「そうなの」
「というか火と水ってそこまでなの」
「ううん、あたしとしてはね」
「正反対で」
「苦手意識が消えないの」
「それ言ったら春奈ちゃんもじゃないの?」
水の魔法が得意な彼女もとだ、美奈子は華奈子に問い返した。
「火の魔法が苦手じゃないの?」
「あたしみたいに」
「そうなるんじゃないかしら」
「そういえば」
華奈子は美奈子のその指摘に考える顔になって応えた。
「そうなるわね」
「そうでしょ、華奈子が苦手なら」
「それに美樹ちゃんだと土、梨花ちゃんは風」
「それぞれの魔法がね」
自分の得意な魔法と正反対の属性の魔法はというのだ。
「そうならない?」
「言われてみれば」
「そうでしょ、けれど私から見たらね」
「あたしも他の娘もなの」
「全然普通よ」
下手ではないというのだ。
「華奈子は特にね」
「何か違う違うって思ってるけれど」
「別によ、けれど苦手意識あるなら」
自分にというのだ。
「勉強して実際に使ってみて」
「そうしてよね」
「慣れて苦手意識をなくすことよ」
それがいいというのだ。
美奈子が華奈子に言うことは変わらなかった、とにかくやってみて勉強してみて慣れろということだった。
第四百七十話 完
2017・8・9
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