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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十八話 私、ナイトハルト・ミュラー提督と結婚します。
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ラーだったが、彼は黙ってうなずいた。言葉を発さなかったのは如何なる言葉もこの場合においては上滑りすることを感じ取っていたからかもしれない。
出席者は帝国の双璧を始めとして諸提督は軒並み出ており、ラインハルトでさえもわざわざ午前中に公務を一時欠席して出てきていたほどだった。その際に記帳した出席者名前の欄には、帝国軍最高司令官でも帝国宰相代理でもなく、ただラインハルト・フォン・ローエングラムとサインしたというのが彼らしいエピソードだった。
結婚式が終わると、披露宴となり、そこにも大勢の人が詰めかけていた。
『それでは皆様方、新郎新婦が入場されます。会場入り口にご注目ください。』
司会の声とともにモーツァルトのピアノ協奏曲第19番が流れ出す中、重々しく扉が開かれたかと思うと、色直しをした二人の姿が招待客の感嘆の声と拍手を引き出した。
「あ〜〜〜!!!私も早く結婚したいわ〜〜!!!」
と、いささか大きすぎる声でティアナが「つぶやいた。」のを隣にいたロイエンタールが冷笑と共にシャンパングラスを傾けていたのもまた、この二人らしいエピソードだったと言えるだろう。
こうしてフィオーナとミュラーの結婚式が盛大に行われているさ中でも、ローエングラム陣営の課題は山積されており、それを処理する手も休むことはなかった。
この時期ローエングラム陣営内部では表向きはレンネンカンプが、そして裏からはケスラーとヴァリエが秘密裏に内通者の捜査を始めていた。ローエングラム陣営の強襲作戦をいち早く敵に漏らした人物がいることはほぼ確実で、だからこそあのような10万隻規模の大規模な出動があったのである。
こと、同じ転生者であるジェニファーを戦死させられたヴァリエにとってはベルンシュタインは眼の仇であり、それこそ前世主席監察官の名に懸けて犯人をあぶりだそうと躍起になっていた。
一方、先の要塞攻防戦で捕虜となった多数の同盟軍将兵についてであるが、多数は付近の惑星に分派させて収容している。ラインハルトの指令で捕虜たちには厚遇、というわけではなかったが、それでも同盟の捕虜収容施設と同等の待遇が与えられていた。捕虜たちには収容惑星の環境に応じた仕事を課し、スポーツや娯楽の自由をある程度認めた。頻繁に各種の大会が行われたのは、対抗心をけしかけることで、本来生じる恐れがある無用の軋轢を削減しようという狙いに他ならなかった。
この運営には転生者の一人であるロワール・ルークレティア少将が特任を受けて当たることとなった。
捕虜と言えば、この春行われた捕虜交換の際に徹底的に臨検させた甲斐があって、多数の工作員が捕虜となった。ただ、その中の数名はわざと泳がせている。接触状況を図るためだ。全員に休暇と一時金が支給され、軍への復帰も各人の意志に委ねられた。そして、復
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