『記憶』
[8]前話 [2]次話
此の人は殆ど喋らない。
私も喋らない。
何故なら私は記憶が無い。
何も解らない。
今の現状が何なのか...
下手に何かを聞くと怖い。
相手がヤクザなら殺されない保証は無い。
記憶が無い事を言えばいい。
先に何かを聞くより自分から。
一か八か、ありのままを伝えよう。
『私は今、何故此処に居るのか記憶が無いです。何か知ってる事を教えてもらっても良いですか?』
男性はすごくビックリしていた。
恐る恐る聞いてくる。
『いつからの記憶が...?』
いつと聞かれると解らない。
とにかくスッポリ総てが無い。
『今解るのは自分の名前くらいで、他がスッポリ総て...』
男性は口をポカーンと開けたまま。
暫くフリーズしていた。
ふと我に返り駆け寄って来た。
『解らんか?父さんや!』
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ