80部分:第八話 董卓、城を抜け出すのことその二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第八話 董卓、城を抜け出すのことその二
「大丈夫だ」
「そうなの」
「そうだ。私は長生きするからな」
「だといいけれど」
「しかし。董卓様の行方を捜さないとな」
「行く先は大体わかってるわ」
それは察しているというのであった。
「すぐに行くから」
「そうなのか」
「留守を頼むわ。それでだけれど」
「それで?」
「最近あちこちで急に人材が出て来ているけれど」
賈駆の話が変わってきたのである。
「登用すべきかしら」
「するべきではないのか?」
華雄は考える顔になった賈駆に対してこう述べた。
「人手が足りないのは確かだしな」
「そうね。曹操にしても袁紹にしても」
「人材を広く集めているようだしな」
「江南の孫策もね」
この名前も出て来た。
「袁術はどうかわからないけれど」
「あと一人いたな。誰だった?」
「これだけよ。他はいないわよ」
「そうだったな。今空き地は徐州、交州、そして益州か」
「徐州は何か三人の芸人の姉妹がコンサートとか開いていることが多いらしいけれど」
賈駆はこの話もした。
「交州と益州は完全に空き地よ」
「そうだな。領主がいないのが問題だな」
「益州は広くて豊かだけれど」
賈駆は言いながら眉を顰めさせた。
「それでもね。あの国はねえ」
「広過ぎるな。しかも西と南に異民族がいる」
「私達の今の人手では無理よ」
「そうだな」
これは二人もわかっていることだった。
「今は擁州だけで手が一杯だ」
「擁州はややこしい場所よ」
賈駆は眉を顰めさせてきた。そのうえでの言葉だった。
「この長安もあって豊かだけれど」
「西には異民族もいるしな」
「袁紹はあの連中も征伐するつもりみたいね」
「涼州では飽き足らずか。西方にも己の力を誇示したいか」
「あの女は内政マニアなのよ」
賈駆は袁紹のその本質をよくわかっていた。
「曹操も内政好きだけれどね」
「それであの連中も併合してか」
「そうみたいね。月、いえ董卓様もだけれど」
「その董卓様もな」
「あの娘、いえあの人は少し違うわよ。大人しくて優し過ぎるのよ」
またその董卓の話になるのだった。
「西方の生まれなのに弱々しくて。それが」
「とにかく董卓様を見つけないとね」
「わかった。それでは留守を守ろう」
「じゃあ行って来るわね」
こうして賈駆は兵士達を連れてすぐに長安を発った。擁州も擁州で騒動が起こっていた。その頃キング達をあらたに加えた関羽達は森の中を進み続けていた。
その中でだ。張飛は歌を歌い続けていた。
「例え今が壊れても〜〜〜〜♪」
「何の歌だ、それは」
「私が教えた歌だが」
キングが関羽に対して話してきた。
「それだが」
「それなのか」
「そうだ、ワールドヒ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ