ローグタウン編
始まりと終わりの町
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の店へと入店する。
これまでアーロンによる支配の影響で満足に自分の時間を作ることも出来なかったのだろう。
ナミは今の時間を目一杯楽しみ、心の底から自由を謳歌している。
ならばナミがこの時間を目一杯楽しむことができるよう自分は彼女に付き合うことに徹しようとアキトは密かに決意する。
その後、店内では1人の男性が笑顔を浮かべる1人の女性に振り回される姿が目撃された。
ナミは年頃の女性らしく楽しそうに服を試着し、アキトに感想を求める。
こうして、ナミの買い物は何と1時間にも及ぶことになった。
「これ くだ…さいっ!」
ナミは腕一杯に抱えた服をカウンターに置く。
「随分選んだな」
「これくらい女の子なら当然よ」
これでこれくらいなのだろうか。
ちょっとどころではないと思うのだが
女性の買い物を少しばかり舐めていたかもしれない。
「あんたお金ちゃんと持ってんのかい?」
店員のおばさんの当然の質問
「失礼ね。ちゃんと持ってるわよ、アキトが」
アキトの奢りとはいえナミは遠慮することはなかった。
どうやらナミは随分神経が図太い性格のようだ。
「お兄さんが支払うのかい?」
「ええ、まあ」
「気前が言いね。ところでお兄さんは彼女の彼氏だったりするのかい?」
ニヤニヤしながらアキトに尋ねる店員
「うぇ……!?」
途端、狼狽し、どもるナミ
「まあそんなところです」
対してアキトは表情を崩すことなく店員のおばさんの質問に答える。
こういった手合いは冷静さを欠いては負けであることをアキトは知っている。
ナミは言葉が出ないのか口をパクパクさせ、顔は真っ赤になってしまっている。
対するアキトは表情を変えることなく支払いを済ませる。
そんな対照的な2人の様子を見て店員のおばさんは何かを察したのかニヤニヤと含み笑いを浮かべていた。
「またよろしくねー!」
店員のおばさんの声を背後にアキトとナミは店を出た。
ナミは服を買うことができご満悦の様子である。
まだ頬が赤く染まっているままだが
「ナミ、荷物なら俺が持つ」
女性への当然の配慮である。
女性であるナミに荷物を持たせるわけにはいかない。
「ありがとう。アキトって紳士なのね」
アキトさんは女性に対してジェントルマンなのである。
「……ねえアキトてっさ、女性と交際経験とかあったりするの?」
「……?」
「さっきの店員の質問にアキト冷静に答えてたじゃない?だからアキトはああいったことは慣れているのかと思って……」
ナミはどこか躊躇うような様子でアキトに質問を投げかけてきた。
ジト目でアキト
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